
135プログラムの補助金建設された少数民族向けの中学校
先頃、グェン・タン・ズン首相は「少数民族居住地と、山間部における極度の貧困の村を対象にした、経済社会発展プログラム、即ち135プログラム」の第3段階を批准しました。
ベトナムが135プログラムを実現して16年間で、最も大きな成果を収めたことは、ベトナムが貧困解消と経済発展に関して、世界で最も成功した国のリストに入ったことです。この20年あまり、同プログラムは極度の貧困の山間部、少数民族居住地の改善に努力してきました。現地住民の生活が改善されつつあり、貧困割合は年平均3.6%にまで、激減することになりました。
しかし、少数民族居住地、山間部と他の地域との発展格差はいまだ大きいのです。政府の民族委員会が行なった調査によりますと、総数9千の村のうち149の村が中心部に至るための車両用道路が整備されず、67.2%の集落ではコンクリート道路化が、されておらず、また32.2%の世帯では生活上水供給システムが、まだ建設されていないということです。その一方、21万8千人あまりの村、および集落レベルの幹部が、知識を向上させるべきであり、国境地域にある、貧しい世帯12万戸が食糧を自足できないという状態です。
そこで、135プログラムの第3段階は、住民の持続的貧困状態を解消しなければならない、と求められています。
北部ランソン(LangSon)省農業農村開発局のホアン・バン・ドアン副局長は次のように語りました。
(テープ)
「生産活動の補助を目指す同プログラムの第3段階は、少数民族の貧困解消にとって、極めて重要な意義を持っています。というのは、現在、貧困世帯は新たな種子の購入、先端的な技術の導入が出来ないので、国家からの補助は極めて重要なのです。」
一方、ソンラ(SonLa)省バク・イエン(BacYen)県チェン・サイ(ChiengSai)村人民委員会のディン・コン・ネン委員長は「多くの少数民族が住んでいる山間部が直面している問題は、交通インフラが脆弱(ぜいじゃく)であるということです。つまり現地住民は、生産物を直接、消費地に出荷することができず、農産物の消費市場をつかむことが出来なかったことが、貧困の再発率が増加した原因である」と明らかにしました。
ネン委員長は次のように語りました。
(テープ)
「殆どの道路の往来が困難になっています。そのため、道路を整備しなければなりません。現在、私たちは道路の建設に集中的に投資しています。」
農業農村開発省所属政策戦略研究院のダン・キム・ソン院長は「135プログラムの第3段階で、インフラ整備と生産発展を優先的に行なうことは、投資の誘致に突破口を作り出し、極度の貧困の村に住む住民の貧困状態を解消する」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「農村に投資を誘致するために、インフラ整備の研究をしなければなりません。農業生産に関わるインフラ整備を対象に、優先的に投資を行ないます。」
2015年までに貧困割合を5%にまで低減させる、というベトナムの目標は大きな試練であり、政策規制と投資力の変更が求められています。135プログラムの第3段階は、少数民族居住地の極度の貧困の村における経済社会発展に、今後とも貢献していくと期待されています。