22日、ハノイで第29回外交会議が開幕しました。第12回党大会後、また、国内外の状況が複雑に推移している背景の中で、行なわれる重要な会議。会議では新しい対外路線が定められ、主権と領土保全の確保を目指すとしています。
第29回外交会議は「対外活動や国際社会への参入の効果向上・第12回党大会の対外路線の遂行」をテーマに、この5年間の対外路線の実施状況を評価し、今後の外交部門の主要な任務を定めます。
対外活動、経済社会発展任務の実施に貢献
ドイモイ=刷新事業が開始されて以来、この30年、特に2011年~2015年期においてベトナムの外交関係は大きく拡大してきました。従来からの友好国との関係を強化、発展させる一方、地域と世界の主要な国々とパートナー関係を構築し、政治、経済、投資、貿易、文化、国防・安全保障分野で多くの利益を得ました。現在、ベトナムは224の国・地域と経済・通商関係を結んでいます。2011年~2015年期の商取引とサービスから得た収益はおよそ1兆4千億ドルに達し、2006年から2010年期の倍となりました。また、同じ期間にFDI=外国直接投資額は2006年から2010年期と比べ、33%増にあたるおよそ600億ドルにのぼっています。さらに、この5年間、ベトナム外交部門は36カ国と地域に対し、ベトナムの市場経済体制の認定を働きかけました。これにより、ベトナムの市場経済体制を認定した国と地域は59となっています。
ミン副首相兼外相
ファム・ビン・ミン副首相兼外相は次のように語りました。
(テープ)
「これまで、ベトナムは国際社会への参入を精力的に進めてきました。当初、経済参入を行なう方針でしたが、この5年間、あらゆる分野で参入が図られました。また、ベトナムは複数のFTA=自由貿易協定を締結したほか、国防・安全保障分野での協力を強化し、国連平和維持活動に参加しています。さらに、国連人権理事会理事国に選出されました。これらは対外活動の主立った成果です。」
一方で、対外活動は領土保全、海と島の領有権、祖国の安全保障の確保に大きく貢献しています。ベトナム東部海域の複雑な推移を前に、政治、外交手段が臨機応変に活用されるとともに対話、会合が行われ、主権、領土保全を確保する傍ら、緊張を緩和させ、信頼を回復し、長期的かつ基本的な解決策を見出すことが狙いです。
国家、民族の利益を第一義
外交分野で収められてきた成果は国の発展に前提を作り出すとしています。しかし、国際社会への参入はメリットを示す一方、文化、社会、環境分野に圧力をかけているとみられます。第12回党大会は「対外活動の効果向上」と「国際社会への主体的かつ積極的な参入という戦略の促進」を今後の祖国建設防衛事業の2つの柱に定めました。ファム・ビン・ミン副首相兼外相は次のように語っています。
(テープ)
「この外交会議はどのようにすれば、次の段階の目標を達成できるかを、集中的に討議します。第1の目標は各国との関係の強化、拡大を通じて、平和的な環境を維持すること。第2は国際社会への参入を主体的かつ積極的に進めること。第3回対外路線を刷新し、企業及び国民と力を合わせ、経済発展を目指すということです。」
そして、外交部門は対外活動を国防・安全保障と緊密に連携させ、独立、主権、領土保全の確保、平和的な環境の維持に尽力していきます。そのため、第29回外交会議は党と国民が託した任務を全うし、祖国の建設防衛事業に多大な貢献をする決意を掲げているのです。