２００９年１１月６日に日本で開催された第１回日本・メコン首脳会議の様子

ベトナムのグエンタンズン首相は日本野田首相の招きに応じて、２０日と２１日の両日東京で開催される日本・メコン川流域諸国第４回首脳会議に出席します。

会議で、ズン首相は、日本、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイの首脳らとともに、域内諸国の協力関係強化を目指す行動計画６３号や、経済・工業協力イニシアチブ、「グリーンメコンの１０年」というイニシアチブの実施状況を点検する予定です。今回の会議では、新時代における日本・メコン川流域諸国の協力の土台となる東京戦略が採択される見通しです。

ベトナムは２００７年に形成された日本・メコン協力プログラムに積極的に参加してきました。これまで、このプログラムの枠内で多くのプロジェクトが実施され、中でも、ベトナム北部港湾都市ハイフォンにあるライクフエン深水港建設プロジェクト、メコン・日本職業訓練センター建設プロジェクト、ロジスティックス訓練センター設立プロジェクト、メコン川流域の税関分野のリスク管理協力プロジェクト、複数の高速道路建設プロジェクトなどがあります。

これを踏まえ、今回の会議で、ズン首相は日本・メコン協力に関する今後の方向を提案するほか、メコン川の水資源の持続的な管理・使用を含むベトナムの優先過大などを紹介します。また、河川を利用する運輸の多様化、陸路交通と海路交通の効果的な使用に関するイニシアチブも出す予定です。これらのイニシアチブは、各国間の貨物輸送のための時間と費用が節約できるようになるだけでなく、交通活動の排気ガスの削減、環境保全にも寄与すると評価されています。

メコン川流域諸国の首脳

会議開催期間中、ズン首相は野田首相と会談するほか、日本経済団体連合会やＪＣＣＩ＝日本商工会議所、ＪＩＣＡ＝日本国際協力機構、ＪＩＢＩＣ＝日本国際協力銀行、複数の大手企業の代表とも会見する計画があります。これらの会談と会見では日本・ベトナムの協力促進策などが討議されるということです。

ベトナム・日本、ベトナム・メコン川流域諸国の関係が良好に発展している背景の中で開催されるこの会議は、ベトナムがメコン川流域を含む東アジア地域の協力、持続可能な発展、安定のために域内諸国との関係を強化する決意を再確認する場となるほか、日本との戦略的パートナーシップを促進するチャンスでもあるとみられます。