日本衆議院選を巡る問題


今月14日、日本の第47回衆議院選挙の投開票が行われます。衆議院選挙が公示された2日から、いよいよ師走決戦の幕が上がりました。安倍政権の経済政策・アベノミクスへの評価などが争点となる選挙戦です。各政党の党首の第一声からは、アベノミクスへの距離感が見えてきました。


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日本の各政党の指導者ら(写真:AFP)

今回の衆院選挙は、1191人が立候補、小選挙区295、比例代表180、あわせて475議席を争っています。しかし、実際、これは与党・自由民主党と最大野党・民主党の争いといえます。14日の投開票に向け、各党党首が3日、第一声を上げましたが、その内容から、各党の特徴が見えてきました。


アベノミクス

アナリストらによりますと、第一声の特徴は、各党とも、景気・経済が大きなウエートを占め、特にアベノミクスへの距離感が鮮明になっている点です。自民・公明の与党が、アベノミクス を推進するのは当然なのですが、野党の主張は、2つに分かれます。

まず、維新党や、次世代党などは、アベノミクスの方向に賛成していますが、改善の必要性を訴えています。

一方、民主党が今回の選挙はアベノミクスの失敗隠しと批判しています。特に、共産党や、社民党などはアベノミクス自体を失敗としています。

他方、経済界からもアベノミクスを批判する声もあります。エコノミストらは、今年の4~6月期の日本の GDP=国内総生産のマイナス7・1%、そして、7~9月期のマイナス1・9%というかなり悪い数字を引用し、過度の円安にはマイナス効果があると指摘しています。


自民党の反応

実際、これまで、安倍政権は、「大胆な金融政策」、「機動的な財政政策」、「民間投資を喚起する成長戦略」の三本の矢を次々と放ち、「アベノミクス」を強力に推し進めており、成果が少なくないとされています。

今回の選挙に関して、自民党の安倍総裁は、「この選挙をなんとしても勝ち抜いて、さらに景気回復の温かい風をこの地域にも全国にも送り届けていく。日本が、世界の真ん中で輝く国に、地域にしていくことを約束する」と述べました。

同党は8日夜、安倍総理大臣ら幹部が党本部に集まり、各種の報道で優勢が伝えられているものの、投票日まで緊張感を持って支持の拡大に全力を挙げる方針を確認しました。

実際から見れば、今回の選挙は安倍首相の経済政策の試金石となるといえます。この試練を乗り越えても、今後、安倍政権は日本の経済衰退や、人口減、“国内産業の競争力喪失”、更に“産業の構造転換の失敗”など多くの問題に直面していくと予想されています。

 

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