朝鮮半島情勢

朝鮮半島情勢は新しい動きが出ており、緊張が増すと懸念されています。8日付の韓国の新聞朝鮮日報は、「北朝鮮が日本海側に配備していた新型中距離弾道ミサイル『ムスダン』を撤去した後も、短距離の『スカッド』や中距離の『ノドン』は引き続き配備したままだ」と報じました。この情報からみれば、朝鮮民主主義人民共和国は強固な姿勢を崩さないといえます。


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朝鮮民主主義人民共和国の新型中距離弾道ミサイル『ムスダン』
(写真:VOV/MSNBC)


こうした中、7日、中国の国有銀行大手の中国銀行は、朝鮮民主主義人民共和国の貿易決済銀行である国営の朝鮮貿易銀行に対して取り引きの停止と口座の凍結を通知しました。朝鮮貿易銀行は朝鮮民主主義人民共和国による核開発に関わっていた疑いがあるとして、今年3月からアメリカによる制裁の対象になっていました。中国銀行は取り引きを停止した理由を明らかにしていませんが、この決定は、朝鮮民主主義人民共和国に対する中国の不快感を示すものと見られます。

これを受け、アメリカ国務省のベントレル報道部長は8日、「国連安全保障理事会決議に基づく対北朝鮮制裁の一環だと理解している」と述べ、歓迎の意向を示しました。ベントレル氏は「中国は朝鮮民主主義人民共和国と特別な関係にある」として、一層の影響力行使を促す考えを表明しました。米中は朝鮮民主主義人民共和国をめぐる2国間の高官級協議を活発化しています。ベントレル氏は「米中両国が非常に集中的な対話を行ってきている」と強調しました。

一方、韓国も様々な措置を取っています。同国のパク・クネ大統領は朝鮮民主主義人民共和国に自制を求めると同時に、アメリカをはじめ同盟国の支持を呼びかけています。パク大統領とアメリカのオバマ大統領は7日、ホワイトハウスで会談し、朝鮮民主主義人民共和国に対する抑止力の強化で一致しました。「北朝鮮が非核化への取り組みを見せる場合、対話に応じる」とも確認しました。

会談後の共同記者会見でオバマ大統領は「アメリカはあらゆる能力を動員して同盟国を守る準備ができている」とし、「挑発を防ぐために北朝鮮に譲歩する考えはない」と述べました。「北朝鮮が米韓間にくさびを打つことができると考えるなら、それは失敗だ」とも語り、米韓の結束を強調しました。

アナリストらは「現時点まで、朝鮮半島で武力衝突が発生する可能性は低い」と予測してますが、「現状は危ないで、朝鮮半島とアジア地域の平和、安定の維持のための長期的な解決策をできるだけ早く模索する必要がある」と指摘しています。

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