東ティモール首相のベトナム公式訪問

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ベトナムのグェン・タン・ズン首相の招きに応じ、4日、東ティモールのシャナナ・グスマン首相は2日間のベトナム公式訪問を開始しました。シャナナ・グスマン首相による今回のベトナム公式訪問は、2005年8月に氏が東ティモールの首相に就任して以来、2回目となります。

シャナナ・グスマン首相の今回のベトナム訪問は東ティモールの政治、社会情勢が安定している背景の中で行われています。2012年、東ティモールで大統領と国会議員の選挙が行われました。これらの選挙は平和、かつ民主主義が保たれていた中で実施されたと評価され、シャナナ・グスマン氏が東ティモールの首相として再選されました。現在、東ティモールは経済発展、貧困解消、医療、教育の改善、社会秩序と国防の確保に力を入れています。

経済面において、近年、東ティモールは一定の成果を収めてきました。2012年のGDP国内総生産の成長率は10%に達し、一人当たりの年収は700米ドルを超えました。東ティモールは2015年をめどに中間所得国になるよう取り組んでいます。現在、東ティモールは外国投資誘致の強化に向けて設置される開発三角地帯の設置を目指し、インドネシアとオーストラリアと交渉を行っています。外交政策に関して、東ティモールは大国および近隣諸国との関係発展を重視するとともに、アセアン東南アジア諸国連合への加盟のための運動をしています。2011年3月、アセアン加盟へ向けた申請書を提出して以来、同国はアセアン加盟諸国との関係拡大に注力してきました。東ティモールの首脳陣(しゅのうじん)は、2013年中にアセアン加盟諸国を訪問する計画がありますが、これまでに、インドネシア、シンガポール、フィリピンを訪問しており、今回はベトナムを訪問しています。また、東ティモールは国連の諸活動に積極的に参加してきました。2012年8月、国連のパンギムン事務総長は東ティモールを訪れました。東ティモールは約30カ国の国防・安全保障担当の閣僚らが意見交換する「アジア安全保障会議」(シャングリラ対話)にも積極的に参加してきました。

近年、ベトナムと東ティモールとの関係が発展してきました。2010年4月、東ティモールのジョゼ・ラモス・ホルタ大統領はベトナムの国賓訪問を行いました。この訪問にあたり、双方は経済技術協力に関する枠組み協定に調印するとともに、ベトナム・東ティモール合同委員会を設立しました。2012年、東ティモールはハノイで大使館を開設しました。2012年、両国間の取引総額はおよそ3500万ドルに達し、前の年と比べて3倍増となりました。今年始めからの6ヶ月間の両国間の取引額はおよそ2千万ドルに達しました。ベトナムは東ティモールに米、水産物を輸出しています。一方、ベトナム軍通信グループベトテルは東ティモールで総額1500万ドル相当の情報通信サービス提供プロジェクトを実施しています。両国には農業、石油ガス、水産物、インフラ整備などの分野における協力の潜在力があります。

東ティモールのシャナナ・グスマン首相の今回のベトナム訪問はベトナムとの多面的な友好協力関係を強化するという東ティモールの意向を確認する目的の他に、国の発展経験、ともに関心を持っている地域と国際諸問題についての意見を交換するためのものです。

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