韓国・ベトナム友好協会と懇親　　写真撮影:　Vu Dung

外交関係が樹立されてから30年間が経ち、戦略的パートナーシップが確立されてからこの13年間、ベトナムと韓国の関係は絶えず発展しています。

グエン･スアン･フック国家主席はユン・ソクヨル氏が今年5月に韓国の第20代大統領に就任して以来、韓国に招待された初めての国賓となり、ベトナムとの協力関係を重要視する韓国の姿勢を示しています。

ベトナム・韓国の協力関係のハイライト

1972年12月22日のベトナムと韓国の外交関係樹立に関し、両国はこの関係の重要性を十分に認識しており、それぞれの国の安定的かつダイナミックな発展が関係の強化・拡大の土台となると確認しています。相互信頼に基づくベトナムと韓国の戦略的パートナーシップは、両国が困難や世界情勢の急速な変化によるマイナス影響を乗り越え、着実に発展するための要となっています。また、ダイナミックで持続可能な経済開発やイノベーション分野における協力は両国の戦略的パートナーシップの柱となっています。

韓国の威信あるグループと会見

現在、韓国はベトナムにとって、3番目の貿易相手国であり、2番目のODA 供与国です。また、ベトナムに対し、およそ800億ドルに相当する9200件の投資プロジェクトを行っており、投資国の中でトップとなっています。新型コロナウイルス感染症が大流行していた間にもベトナムに対する韓国の投資は維持、増加しました。ベトナムに進出済みの韓国の9200社あまりの企業は工業・建設、農業、観光、サービス業、輸出分野で活躍しています。ベトナムへの投資チャンスについて在ベトナム韓国商工会議所のホン・スン副会頭は次のように語りました。

（テープ）

「新型コロナ感染症発生前から、韓国だけでなく多くの国は、ベトナムの投資環境に注目し、高評していました。新型コロナ発生時に、ベトナム政府と国民は結束し、適切な対応策を講じ、感染症の抑制が図られました。韓国企業はベトナムでの事業活動の拡大を計画しています。ベトナムと韓国は今後も協力していくよう希望します」

ベトナム・韓国関係の新たな１ページ

ベトナムに進出済みの韓国企業はベトナムの労働者70万人以上の雇用を創出する一方、ベトナムの労働者およそ4万8千人が韓国に派遣されています。2021年、ベトナムと韓国は労働者の権利保護を目指し、二国間社会保障協定を締結しました。ベトナム労働傷病軍人社会事業省のグエン・バ・ホアン次官は次のように語りました。

（テープ）

「ベトナムと韓国はこれまで何度も労働協力合意書に調印しています。両国の労働担当省は中・長期パートナーシップを樹立し、労働、雇用創出、社会保障分野における協力活動を拡大しています。また、質の高い人材育成プロジェクトのインフラ整備や金融・技術協力に集中し、労働許可書発給、社会保障、持続可能な開発の確保でも協力を拡大しています」

特筆すべきこととしてベトナムと韓国の文化交流が活発に行われ、観光や草の根外交の促進、相互理解の深化が図られてきました。ベトナムと韓国の間の直行便は一月当たり1千便あまりにのぼっています。韓国在住ベトナム人は21万6千人、ベトナム在住韓国人は18万人を超えています。これにより、それぞれの国における交流活動の活発化、両国民の相互理解と相互信頼の強化が図られるとしています。

2022年は両国の外交関係樹立30周年を記念する年であるだけでなく、両国関係の新たな発展段階を切り開く重要な節目にもなっています。グエン･スアンフック国家主席の今回の韓国訪問は両国間の協力関係の更なる強化につながることが期待されています。