気候変動への対応を目指すベトナムの「グリーン成長戦略」についてお伝えします。

ベトナムは気候変動による甚大な被害を受ける国の一つです。世界とともに環境保護という共通目標を達成するため、ベトナムは「グリーン成長戦略」を主体的に作成しています。これは向こう10年間に環境汚染、温室効果ガス排出量の削減、海面水位上昇防止などに寄与すると期待されています。

ベトナム計画投資省は「グリーン成長戦略」を起草しました。管理者の評価によりますと、「グリーン成長戦略」は気候変動への対応、環境改善に効果があるだけでなく、仕事の斡旋につながります。計画投資省天然環境教育科学局のファム・ホアン・マイ局長は次のように語りました。(テープ) MAI1

『ベトナムの「グリーン成長戦略」には3つの主要な目標があります。それは、工業部門、付加価値の高い天然資源を使用する経済部門を奨励し、天然資源の浪費、環境汚染をもたらす部門を制限、ひいては一掃することです。次は、気候変動への対応を目指す温室効果ガス排出量の削減につながる天然資源利用の先進技術の応用と開発です。そして、第3の目標は、グリーン産業を通して住民生活の改善、及び環境に親しみ生活作りを通して生活の質向上ということです。』

マイ局長はこのように語りました。

「グリーン成長戦略」の草案によりますと、各レベルの管理機関、企業だけでなく、政治システムと社会全体は環境保護に参加しなければなりません。

「グリーン成長戦略」案は各省庁や社会組織からの賛成と支持を受けています。ベトナム労働総連盟のマイ・ドク・チン副議長は次のように語っています。

(テープ)

「経済危機、生態危機の時期におけるグリーン経済は極めて必要であると認識しています。そのため、ベトナム労働総連盟は経済成長の強化と社会福祉の確保を目指す為に、ベトナム労働組合の具体的戦略を作成します。」

チン副議長はこのように語りました。

一方、商工省は、グリーン成長に関する独自の戦略を作成しています。先ごろハノイで開かれたグリーン成長に関するシンポジウムで、商工省計画局のフィン・ダク・タン副局長は次のように語りました。(テープ)

「これまでに、経済が急成長するにつれて、エネルギーの使用ニーズも急速に増加してきました。再生可能エネルギーの使用を宣伝、奨励することはグリーン経済に役立つだけでなく、人工市場の拡大に寄与しています。」

タン副局長はこのように語りました。

計画によりますと、「グリーン成長戦略」は来る6月に政府から採択された直後、2020年までに実行されることになります。向こう10年間、ベトナムにおける単位GDP当たりのエネルギー消費量は年間およそ3%減少し、温室効果ガスの排出量は現行と比べ5%減と予測されています。ベトナムの「グリーン成長戦略」は経済の再構築、経済の競争力向上、インフラ整備、気候変動への対応、貧困解消に寄与すると同時に、経済の持続可能な成長の促進に原動力を作り出すと期待されています。