ベトナム国会常務委員会の第11回会合で出された報告によりますと、2012年初頭における汚職犯罪の防止対策作業は前向きな結果を収めましたが、汚職犯罪の状況は、銀行、財政、インフラ建設、土地管理、経済グループ、国営総公社を中心に依然として複雑に推移している現状にあります。

フイン・フオン・チャイン長官
この問題について、政府監査機関のフイン・フオン・チャイン長官は次のように語っています。
(テープ)
「この数年間、特に2012年に、ベトナムの党と国家及び各レベルの部門と全国民は汚職防止対策作業に集中しています。具体的には、今年中に、資産公開、指導者の責任処分、及び汚職処理など様々な措置を展開してきました。年初以来、327件の汚職の事実が確認され822人が摘発されました。これは昨年同期と比べると、汚職件数は80件、被告人は200人あまりと増加しました。」
このように語ったチャン長官は「汚職防止対策作業を実現する過程には、様々な困難とデメリットが出現しているため、それが現在の汚職状況が深刻になる原因だ。ですから、関連各機関は汚職防止対策を効果的に実現させるために、様々な措置を取る必要がある」と明らかにしました。これらの措置について、チャン長官は次のように語っています。(テープ)
「先ず、最高指導者は汚職が発生した場合、その責任をとって、処分されなければなりません。次に、幾つかの政策の実施を行政手続改革と結びつけなければなりません。そして、汚職防止法の完備を行なうことです。」
チャン長官はこのように語りました。
汚職防止対策作業を効果的に展開するために、汚職防止法には新たな対策として、前回の資産公開時と比べ資産が増えている場合、資産の出所の公開を義務付けること。資産公開の対象者を拡大することなどを盛り込むことを国会会議に提出する予定です。法的文書システムの完備、各レベルの管理幹部の資産と収入の公開の革新などはベトナムが汚職防止対策作業を断固として展開していることを示すものであるといえるでしょう。