1975年4月30日のサイゴン解放は、ベトナムの歴史において輝かしい節目となりました。この勝利により、南部は完全に解放され、祖国が統一されました。これは、ベトナムに新しい発展段階を切り開いたのです。
1975年4月30日にサイゴン政権の大統領府に入っている解放軍の戦車
祖国統一を目指す
ベトナムは統一された国ですが、ベトナム戦争のせいで北と南に分断されました。ホーチミン主席は、「ベトナムは一つ。ベトナム民族は一つだ。川の水がなくなるがこともあるが、その事実は変わらない」と明らかにしました。こうした精神で、ベトナム民族は、経済的にも軍事的にも世界最大の大国アメリカを打ち破りました。戦争で物的にも人的にも大きな被害を受けたベトナムはようやく南部を完全解放し、国を統一させました。
この勝利は、ベトナムに独立・社会主義の時代を切り開いただけでなく、帝国主義の後退と社会主義の発展に貢献したものとして世界秩序の変化にも寄与してきたと評されています。
この勝利は、ベトナムの人々の愛国心、平和・独立・自由・国の統一への渇望によるものです。また、民族大団結、世界友人の大きな支援から生まれた勝利と言えます。
国の新しい発展段階
1975年4月30日の偉大な勝利からのこの42年間、ベトナムは国の経済社会発展事業で大きな成果を収めています。近年、ベトナム経済の年平均成長率は7%にのぼっています。工業とサービス業はGDP国内総生産の83%をも占めており、経済構造は前向きな方向に転換されています。
世界情勢が複雑に推移している背景の中で、ベトナムの経済社会発展事業は多くの試練に直面しています。こうした事態を前に、ベトナムは、社会主義を志向する市場経済の効果的な展開、成長モデルの刷新、マクロ経済の安定化、競争力の向上、国際社会への参入などを強化する方針です。また、企業にできるだけ便宜を図り、経済発展と文化保存を両立させ、社会福祉を保障するということです。
1975年4月30日の勝利は祖国を統一させましたが、その勝利の精神は今もなお、ベトナムの発展事業を支えています。