第14期国会第1回会議の光景
ベトナムの第14期国会は、2016年最初の任期中に、内容と活動方法の刷新を進めてきました。2016年中に、第14期国会は2回にわたって会議を開き、国家機関の高級人事の健全化という重要な任務を完成させました。また、国会は、2017年の経済社会発展目標を定めた他、社会福祉に関する幾つかの重要な法律を採択しました。
国家の最高権力機関としての役割を示す
7月に開催された第14期国会第1回会議は、法体制の制定と完備を統一にしながら、歩調を合わせて実現するという最初の重要な任務を確定しました。その基礎となる2016年中に採択された法案は、法治国家建設や、人権保護などの分野に集中しています。例えば、宗教・信仰法などです。また、国会は、資産競売法を採択したほか、投資法の第6条及び条件付経営投資分野の名目を定めた付録4の改正、補填案、農業用地の減免税を改正、補てんする決議を採択しました。このことは、国会が財政、金融、投資、経営に関する法体制の完備を重視していることを示しています。その他、国会は、2016~2020年期の経済再構築計画、2016~2020年期の公共投資計画、2017年の経済社会発展計画、2017年の国家予算に関する決議を採択し、財政と投資に関わる総合中期計画を定めました。
その一方で、第14期国会の監視活動は、有権者が関心を持つ重要かつ差し迫った問題を集中的に行いました。国会は、国の重要な問題、特に経済社会、国家予算に関する問題、マクロ経済の安定と国民の権利、国防安全、国家の利益に大きな影響をもたらす投資プロジェクトを定める際に、さらに責任感を求めました。南部ニントアン省における原子力発電所の建設計画は慎重に検討した上で、中止を決定しました。
特に、第14期国会第1回会議では、2016年~2021年期の国家機関の指導者を選出、批准しました。ザライ省選出のブイ・バン・クオン国会議員は次のように語っています。
(テープ)
「会議で、国会議員らは、知恵を絞り、意見を出し合いました。会議が成功したことは、第14期国会の有利なスタートであると見なされています。今期国会は前期国会よりさらなる多くのことが出来ると信じています。」
活動方法の刷新
これまでの国会討議と比べ、第14期国会の異なる点は、議員らが、討論会、又は、政府閣僚への質疑応答の場で論議を行ったことです。このことで、問題の究明が図られました。今国会で国会議員が結社法案と刑事法改正補充案の不採択を決定したことは、法案の質と実施可能性の確保を目指すことです。国会対外委員会のブ・マオ元委員長は次のような見解を明らかにしました。
(テープ)
「政府閣僚への質疑応答の場において、国会議員と各省庁、部門の指導者との直接論争が行われたことは新たな点です。こうした形は奨励されるべきです。しかし、国会がするべき多くのことはまだまだあります。国会は、国の要求に応える為にさらに動く必要があると思います。」
第14期国会は、任期5年間の最初の年を終了しました。しかし、第14期国会の最初の動きは、ベトナム国会の70年間の輝かしい歴史と発展の道のりに新たな節目を記す重要な前提となっています。