米国とASEANの架橋役を果たすベトナム

(VOVWORLD) -インド太平洋地域の中心に位置するASEAN=東南アジア諸国連合は、ダイナミックな発展を遂げており、アメリカを含む大国の外交戦略と政策の中で重要な位置を保っています。
米国とASEANの架橋役を果たすベトナム - ảnh 1       写真: asean.usmission.gov

アメリカのトランプ氏が大統領に就任してから、同大統領の政権は、インド太平洋地域におけるアメリカの外交政策の優先課題を提示してきました。その中で、特別にASEANの役割を高く評価しています。

自由と拡大の目標を実現化させる利点

地政学について、インド太平洋の中心地に位置するASEANは、インド太平洋戦略の中に盛り込まれる「自由」と「拡大」という目標を現実化させる重要な地域となっています。

地経学について、大規模で若い人口に恵まれるASEANはダイナミックに発展する地域であり、アメリカにとって魅力的な投資先になるだけでなく、潜在力のある市場となっています。

地域と世界の多くのフォーラムにおいて、アメリカは、「ASEANが自国のインド太平洋ビジョンの中で中心的な役割を果たしている」と幾つども発表しました。このことは、アメリカの2017年の「国家安全保障戦略」や、「アジア再保証推進法」などの中でも示されています。特に、「アジア再保証推進法」の中で、アメリカが、インド太平洋地域におけるアメリカの安全保障と利益に対するASEANの役割を触れた際に、ベトナムは取り上げられた主要4カ国の一つとなっています。

一方、アメリカは、ASEANの提唱によるARF=ASEAN地域フォーラムやADMM+=ASEAN拡大国防相会議、EAS= 東アジア首脳会議などにも参加し、ASEANがインド太平洋戦略の中心的な役割を果たすことを支持し、サポートしています。

さらに、アメリカは、ベトナム東部海域(南シナ海)を巡る問題の解決に向け、ASEANの重要な役割を認めています。というのは、この海域は、地域内においてアメリカの利益と影響力の向上にとって特別に重要な意義があるからです。

ASEANとアメリカを結び付ける架け橋の役割を果たすベトナム

トランプ大統領の政権は、フィリピンやタイなどの同盟国との関係を強化する傍ら、ASEANとの外交政策の中でベトナムを重要な相手国として見なしています。トランプ大統領は就任から2週間後に、ベトナムで開催されたAPEC=アジア太平洋経済協力会議に出席しました。2019年初頭に、ハノイで開催された米朝首脳会議に参加するために、第二回目のベトナム訪問を行いました。

米国とASEANの架橋役を果たすベトナム - ảnh 2

1月30日、ワシントンにあるベトナム・ハウスで開かれた越・米国交樹立25周年記念活動の始動式典で発言に立ったディヴィッド・スティルウェル米国国務次官補= baoquocte.vn

2020年に、ベトナムは、ASEAN議長国を務めており、アメリカと共に、国交正常化25周年記念活動を開催しています。ASEAN議長国としてのベトナムは、ASEANと主要なパートナー、とりわけアメリカとの関係の推進を優先課題の一つとして見なしています。

2019年にタイで開催された第34回ASEAN首脳会議で採択された「インド太平洋構想の統一見解文書」は、今年と今後においてもASEANの諸活動の方針を定めています。これはまた、「アメリカを初めとするパートナーと共にインド太平洋地域の平和・安定・発展に貢献したい」というASEANの世界へのメッセージでもあるということです。

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