(VOVWORLD) - 政府が打ち出したメコンデルタの持続可能な発展に関する決議120号はメコンデルタの気候変動に対応し、それぞれのエコリージョンの潜在力を発揮できるような成長モデルを選ぶ必要があると指摘しました。
農産物栽培モデル |
これまで、メコンデルタの各地方はこの決議を精力的に実施してきました。3月13日、3年間にわたる同決議の実施状況を総括する会議が行われました。
そして、この3年間、政府決議120号を実現して、メコンデルタの各地方は稲作から水産物の養殖や果樹の栽培にシフトしてきました。塩水は発展事業に奉仕する資源として活用されています。エビ養殖と稲作を結びつけて行う面積はおよそ20万ヘクタールにのぼり、2000年と比べると、3倍増となりました。決議120号公布後、地域コーディネーター評議会が初めて設立され、2021年から2030年期の発展統合計画が作成されました。これを基礎に国内企業と外国人投資家は農業、交通、再生エネルギー、ロジスティックスなどの分野に関する複数のプロジェクトを展開してきました。これらのプロジェクトのお陰で、メコンデルタが大きく生まれ変わりました。
淡水を備蓄 |
これまで政府は建設的な役割を発揮し、体制、メカニズムの充実やインフラ整備への投資を推進し、国内外の投資家の誘致に力を入れるとともに、大規模の転換を促し、メコンデルタの潜在力、強みの発揮やメコンデルタとホーチミン市、および東南部各省との連結を強化してきました。
多くの専門家や科学者、地方行政当局は水資源の安全保障に関する複数の提案を出しました。アンザン省人民委員会のグエン・タイン・ビン委員長は水資源の安全保障問題は地域内の各省の経済発展に多くの試練をもたらしていると明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「気候変動が激化している背景の中で、淡水不足はメコンデルタにとって大きな試練となります。その対応策としてアンザン省とドンタップ省に淡水の貯水池を建設するよう提案します。これは農業生産での灌漑や乾季用の貯水池であり、下流にある各省の水源の調整を目指すものです。」
去る11月、カントー市で計画投資省が行った2021年から2030年期のメコンデルタ発展計画と2050年までのビジョンに関する会議では人間を中心にした経済・社会・環境といった3本柱により、気候変動に対応するメコンデルタの持続可能な発展を推進する方針が打ち出されました。同時に、インベンション・イノベーションを進め、試練をチャンスに変え、気候変動、海面上昇は避けられない要素であるが、その対応・抑制に工夫する必要があるとしています。
グエン・チ・ズン計画投資大臣は次のように語りました。
(テープ)
「メコンデルタを国家、ひいては地域レベルの持続的でダイナミックな農業経済センターに発展させる可能性があります。また、同地域のインフラ・システムの現代化を進め、多目的かつ多機能なものにすることが狙いです。さらに、高速道路、水上運輸、経済回廊の整備にも力を入れる方針です。」
メコンデルタの開発に関する各会議でグエン・スアン・フック首相は「メコンデルタは自然法則を尊重し、自然に介入することなく、自然に適応するような開発モデルを選び、旱魃、洪水、塩害とともに暮らすという方針に従う必要がある」と指示しました。
なお、メコンデルタの持続可能な発展に関する決議120号の3年間にわたる実施状況を総括する会議で、政府とフック首相は豊かで持続可能なメコンデルタの発展に有利な条件を作り出すとともに、人間を中心にした水資源の節約と持続可能な使用を発展事業の前提条件と見なすと確約しました。