先ごろ、アメリカ下院はいわゆるベトナム人権法案HR1410、及びベトナム政府に対し、人権の尊重を呼びかける決議H.Res484を採択しました。これらの法案はベトナムの人権状況を正確に反映していない情報を基に作成されたもので、両国関係の発展方向に逆行しています。

アメリカのロレッタ・サンチェス下院議員により提唱された決議H.Res484はベトナム政府が信仰自由を禁止し、意見不一致者を拘束したという中傷論調を出しました。一方、アメリカのクリス・スミス下院議員により作成されたベトナム人権法案HR1410はアメリカ大統領がベトナム人権状況が改善されたことを認めない限り、人道的目的以外、ベトナムに援助することは許可されないと明記しました。
これらの法案は民族自決権の尊重に関する国連憲章の原則に逆行しています。国連憲章は「各民族は自らの政治体制を決定する権利がある。憲章と法律の制定と履行をどのように実施するかはそれぞれの国々の権利であり、他のいかなる国は押し付けることができない」と明記しました。これにより、言論の自由、報道の自由、信仰の自由などベトナムのすべての権利は憲法と法律により保障されています。実際、ベトナム国民はこれらの権利を享受しています。ベトナム国民は国の政治、社会などの活動に参加でき、党建設と綱紀粛正をも含む国の重要な問題に関し、共産党と政府に意見を寄せることができます。ベトナム外務省のファム・クアン・ビン( Pham Quang Vinh) 副大臣は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナム共産党と政府は人間を国の発展事業における原動力であり、目的でもあると考えています。ベトナムは人権を保障しながら、民主性を確保します。ベトナムは民主性の発揮、法律の作成、経済社会、文化、科学技術の発展に全力を尽くしています。国際社会は人権保障に関し、ベトナムが達成した成果を理解しています」
ファム・クアン・ビン副大臣はこのように語りました。
残念なことはアメリカ下院は最近ベトナムの人権状況を正確に反映していない情報を基に作成された法案を採択したということです。さらに、これらの法案はベトナムの人権問題をベトナムに対するアメリカの援助と結び付けられています。アメリカ議会内にもこの法案に反対する声が上がっています。アメリカ下院外交委員会のエニ・ファレオマヴァエガ議員はベトナムの声放送局ワシントン支局のインタビューに応えた際、次のように語りました。
(テープ)
「私は人権問題に対するアメリカの幾人かの議員の受け止め方に賛成できません。彼らは他国に自国の基準を押し付けています。それぞれの国は人権の実行に際し、自国の価値と原則を持っています。ベトナム政府は最良の方法で実施していると思います。アメリカ下院議員がベトナムの人権問題を非難したことに反対します。これはベトナムの人権状況を正しく反映していません。」
ファレオマヴァエガ議員はこのように語りました。
近年、ベトナムとアメリカとの関係が前向きに発展してきました。両国は常に人権をはじめ、ともに関心を持っている諸問題に関し、相互尊重を基礎に、率直で建設的な対話を行っています。これは両国関係を強化するための最善の方法と言えることでしょう。