9月14日は、ホーチミン主席が農林業の発展を担当する農業耕作省いわゆる「農耕省」の設立を決定する命令書に署名して70周年目の記念日です。ベトナムは貧しい農業国から現在、食糧安全保障がもちろん、世界1、2位を争う農産物の輸出大国へと成長しました。
ドイモイ=刷新時期にベトナム農業部門は目覚しい成果を収め、安定的な成長を遂げています。農業は工業、サービス業の着実な基盤となり、社会的安定の確保に寄与しています。
農産物輸出大国
2014年現在、GDP=国内総生産に占める農業の比重は18%となっています。輸出額が10億ドルを突破した農産物には米、コーヒー、カシューナッツ、コショウ、タピオカ、青果、海老、ベトナムナマズ、林産物があります。
また、カシューナッツとコショウの輸出は世界1位、米は2位、ゴムは4位、水産物は5位、お茶は7位を誇っています。これまで農業部門が達成した成果は貧困解消、国民の生活水準の向上、経済の安定化、食糧安全保障の確保、また、国際社会におけるベトナムの地位向上に寄与しています。
農業農村開発省のカオ・ドク・ファト大臣は次のように語りました。
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「この5年間、農業部門が収めた最も重要な成果は成長率が年平均3%に達するということです。これは世界の平均成長率と比べ、かなり高い数字です。また、農産物の輸出額は2014年におよそ310億ドルにのぼっています。さらに新農村づくり運動は国内各地に繰り広げられ、農村部を大きく生まれ変わらせました。」
こうした成果をみるとベトナムが農業発展を目指す適切な政策を実施し、チャンスを活用するとともに、グローバル化への参加を積極的に進めてきたことがわかります。
熱帯国のとしての農業の強みを生かし、参入を進む
これまで、ベトナムは160の国・地域と貿易関係を結んでおり、ASEAN自由貿易協定、ASEANと中国、インド、オーストラリア、韓国、日本との自由貿易協定、また越日自由貿易協定を締結してきました。この70年間の成果を発揮するため、農業部門は再構築に尽くしています。
カオ・ドク・ファット農業農村開発大臣は次のように強調しました。
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「労 働者への雇用創出や農民の収入の確保、貧困解消は農業部門の重大な任務となっています。差し迫った問題を根本的に解決するには高度で着実な農業発展に有利 な条件を作り出すような基本的な調整を実施しなければなりません。その中で生産の再構築や科学技術の研究、移転、応用を促進する必要があります。」
こ のように語ったファット大臣は又、農業再構築は効果向上と持続的な発展を柱として進められると明らかにしました。
具体的には農業部門は熱帯国としての強み を最大限に生かし、世界市場で強い競争力を持つコーヒー、ゴム、米、ナマズ、海老、カシューナッツ、水産物、青果、木工製品の開発に力を入れると同時に専 門的栽培養殖地域を設立し、農園の拡大、ハイテクの適用、生産、加工、保管、消費間の連携の強化を行なう計画があります。
特に国際社会への参入を第一の優 先課題に位置づけ、農業農村開発部門の再構築、ベトナム農産物の生産高の向上や価値、商標のピーアールを狙っています。