(VOVWORLD) - 国際的に深刻化する海洋プラスチックごみ問題が主要議題の一つになっています。
(G7)先進7カ国環境相会合が19日、カナダ東部ハリファクスで開幕しました。21日まで開かれるこの会合で、地球温暖化対策などが討議され、中でも、国際的に深刻化する海洋プラスチックごみ問題が主要議題の一つになっています。
今回の会合は温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」からの脱退を表明しているアメリカを含めて7か国が結束することを重視し、経済成長とのバランスを取りながら、具体的な温暖化対策を進めていくことを確認します。
G7環境相会合は初日の19日に循環経済など資源問題を話し合い、2日目の20日は午前を海洋ゴミ問題の議論に充てます。議長声明や関連文書の採択が予定されています。
海洋ゴミとなる微小なプラスチックは、陸で廃棄されたプラ製品が海へ流れ、砕けて細かくなったと考えられます。魚や貝に蓄積されると生態系を破壊するため、新たな環境汚染として国際社会が警戒を強めています。
6月に同じカナダのシャルルボワで行われたG7首脳会議では、具体的な対策を求める「海洋プラスチック憲章」がまとめられましたが、日本とアメリカは署名しませんでした。憲章には「2030年までにプラ容器のリサイクルか再利用を55%以上、2040年までに100%にする」などの期限付き数値目標があります。
今回の会合では、海のプラスチックごみ削減に向け、G7が対策強化や発展途上国の支援などで連携することを盛り込んだ文書案をまとめたことが19日、分かりました。ごみ削減のための数値目標は盛り込まれませんでした。日本とアメリカの立場に配慮した目標だと見られています。
会合でカナダのマッケナ環境・気候変動相は「次世代に持続可能な未来を残すため、われわれは共に働き、革新的な解決策を考えなければならない」と呼び掛けました。