ベトナムのグエンタンズン首相はタイのインラック首相とWEF=世界経済フォーラムのシュワブ議長の招きに応じて、5月31日から6月1日の日程でタイで開催中のWEF東アジア会議に出席しています。ベトナムがこのフォーラムに積極的に参加することは国際社会におけるベトナムの地位向上だけでなく、同フォーラムの活動の効果向上にも寄与すると評されています。
世界経済状況が複雑に推移している現在の背景の中で、今年のWEF東アジア会議は各国の注目を集めています。今年のテーマは「地域連携を通じての将来的な計画」ということです。会議は、地域と世界の経済の均衡確保における経済成長率が高いASEAN=東南アジア諸国連合の役割やインフレ抑制、資本の流通、物価高騰予防対策、成長均衡確保などにおける各国の政府と国際組織の役割、人口と技術面での地域各国のメリットの活用などについて討議しています。
WEF東アジア会議2010で発言にたったズン首相
この数年間、国際社会への参入を進めているベトナムはWEFの活動に積極的に参加しています。2010年、ベトナムは「全世界の経済発展事業におけるアジアの役割」をテーマにしたWEF東アジア会議2010を成功裏に主催し、国際社会から高く評価されました。この会議は日増しに高まっているアジアの役割や、全世界的なリスク、アジアのグリーン成長ロードマップ、各国の競争力という4つの議題に集中しました。この会議には、中国やタイ、カンボジア、国連、WTO=世界貿易機関など各国と国際組織の指導者らをはじめ、各企業の経営者、エコノミスト合わせて450人が参加しました。この数は過去最多となりました。
また、2011年にインドネシアで開催されたWEF東アジア会議では、ベトナムは食糧安全保障確保、環境保全、経済成長維持に関する5つの作業部会を設立するよう提案しました。ベトナムのこのイニシアチブは各国の支持を受け、WEF東アジア会議の活動の効果向上に寄与するものと評価されました。
こうした中、ベトナムが今年も引き続きWEF東アジア会議に貢献することが期待されています。その積極的な活動を通じて、ベトナムは自国のイメージを世界各国に紹介するほか、東アジア地域と世界の平和、安定、協力、発展に寄与していくでしょう。