5月24日からの主な国内ニュース

*第13期国会第7回会議では2週目に入りました。今週、国会組織法改正案に関する審査報告や税関法改正案、環境保護法改正案、社会保険法改正案、職業訓練法改正案、住宅法改正案、不動産経営法改正案、婚姻家庭法改正案などについて討議が行われました。また、2015年の法律・法令制定計画や第13期国会の法律・法令制定計画の調整が採択されました。

*先頃、チュオン・タン・サン国家主席、グエン・タン・ズン首相、グエン・シン・フン国会議長らはそれぞれベトナムを訪問したアメリカ上院外交委員会東アジア・太平洋問題小委員長ベンジャミン・カーディン上院議員と会見しました。会見で、双方はカーディン氏によるベトナム訪問はベトナムとアメリカの全面的なパートナー関係の深化に貢献すると強調しました。また、双方はTPP=環太平洋経済連携協定の交渉をはじめ、ベトナム東部海域いわゆる南シナ海問題の解決やベトナムでの枯葉剤被害者の援助、地雷・不発弾の除去などで協力し合うことで一致しました。

*先頃、ハノイで、5月の政府月例会議が行われました。会議では、5月、及び年初からの5ヶ月の経済社会状況が評価されたほか、ベトナム東部海域の緊張情勢をはじめ、水産物開発、教育の全面的かつ基本的刷新について討議が行われました。会議でズン首相は「平和的措置で領有権を確保すると同時に、中国側に対しベトナムの排他的経済水域と大陸棚から直ちにリグを撤退することを求める一方、中国との経済貿易関係を維持するという主張を強調しました。ズン首相は次のように語りました。

(テープ) Dung

「グローバル化と国際社会への参入が進められている現在、全世界は一つの市場となっています。中国とベトナムともWTO加盟国であると同時にASEAN・中国自由貿易協定を締結しました。こうした背景の中でベトナムと中国は経済、貿易分野で協力関係を結ぶことは必至です。これは互恵関係であることから、ベトナムはこの関係を維持する方針です。」

また、会議では5月と年初からの5ヶ月における経済社会状況は好転し続け、5月の消費者物価指数の増加率は0.2%で、過去10年間で最低増加率となっている。年初からの5ヶ月の輸出額は580億ドルに達し、昨年同期と比べ15%増となり、マクロ経済が安定しているとの報告がなされました。

*29日午前ハノイで、ベトナム農業農村開発省は、ASEAN=東南アジア10カ国と日本、中国、韓国によるアセアン+3緊急コメ備蓄基金の第2回会議を主催しました。

席上、レ・クオク・ゾアン農業農村開発次官は次のように語りました。

(テープ) Doanh

「アセアン+3緊急コメ備蓄を本格的に稼動させると共に、緊急コメ備蓄評議会の行動計画を展開したことは加盟諸国の決意と協力精神を示しています。自然災害などの緊急事態における食糧安全保障問題の解決は地域内諸国の努力及び迅速な対応策を必要としています。」

アセアン+3緊急コメ備蓄体制はアセアン加盟10カ国及び日本、中国、韓国の参加により2012年に構築されました。ベトナムは、毎年、アセアン+3緊急コメ備蓄に1万4千トンのコメを寄せることを公約しました。

*27日、中国の海事局がベトナムの排他的経済水域と大陸棚に設置された中国の石油リグ海洋981号を北緯15度29分58秒東経111度12分06秒から15度33分38秒、東経111度34分62秒の海域に移すことを明らかにしました。

これを受け、同日、ベトナム外務省のレハイビン報道官は「中国が石油掘削を行っている海域はベトナムの大陸棚にあり、この行動はベトナムの主権を侵犯している。ベトナムは中国のこの行為に断固として抗議し、中国が石油リグ海洋981号の掘削活動を直ちに停止し、このリグと護衛艦などをベトナムの海域から撤去し、同様の活動を繰り返さないよう要求する」と強調しました。

*先頃、ファム・クアン・ビン外務次官はCNNの「ニュース・ストリーム」番組のクリスティ・ルー・スタウト ニュースアンカーのインタビューに答えました。その中で、ビン次官はホアンサ、チョオンサ両群島に対するベトナムの領有権、1982年の国連海洋法条約の規定に従うベトナムの領有権と裁判権を強調する と共に、中国がベトナムの排他的経済水域と大陸棚に掘削設備を不法に設置し軍事船を含む数々の護衛船を動員し、平和・安定・安全保障・航行安全に直接的な 影響をもたらしたことに反対すると同時に、中国に対し掘削設備と護衛船をベトナムの領海から撤去させるよう求めました。
さらに、ビン次官は「また、ベトナムは中国がベトナムのホアンサ群島を不法に占拠したことに強く抗議している。ベトナムは平和措置と1982年の国連海洋法条約を含む国際法に従って海上における自らの領有権と正当な利益を保護する決意を固めている。」と強調しました。

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