ベトナム 世界で競争力向上が最も早い

(VOVWORLD) - WEF=世界経済フォーラムが発表した2019年版の「世界競争力報告」によりますと、ベトナムは前年の77位から10ランク上がり、141か国と地域の中で67位に立っています。これにより、競争力向上が最も早い国となっています。  

報告は、地政学や貿易状況の不安定により、世界経済が減速している背景の中で、ベトナムは外国投資誘致を推進し、地域の商取引中心地になる可能性があると評しています。大項目別で、ベトナムは「市場規模」で26位と高い位置に立ち、残りの項目で41位から93位になっています。また、テロ防止やインフレ抑制の指標で、ベトナムは満点100ポイントを獲得しました。  競争力の12の柱の中、健康および初等教育は最も高い点数を取っているのに対し、高等教育および職業訓練は最も低い点数ですが、ベトナムのすべての柱の点数は高まっているとしています。

VCCI=ベトナム商工会議所のヴ・ティエン・ロック会頭は、ベトナムの競争力のランクアップは、体制改革の加速における政府の取り組みによるものであると述べ、ベトナムは、多くの国とのFTA自由貿易協定を締結しているとともに、経営上のライセンスの半分の削減や、行政手続きの簡素化、電子政府づくり、ワンストップ制度の促進、スタートアップ生態系の構築など生産経営に有利な環境づくりに取り組んでいると明らかにしました。また、ロック会頭は、まだ残されている課題がたくさんあったものの、これまで達成した成果は見るべきであると強調しました。それは、米中貿易戦争などの影響で世界経済が停滞しているにもかかわらず、ベトナムの経済成長率が高いスピードを維持していることや、ベトナム経済の構造転換が促進されていること、経済成長の質が向上されていることなどの成果であるとしています。

なお、WEFの世界競争力報告は1979年から毎年発表され、各国の公表データを元に算出される国際競争力指数(GCI:Global Competitiveness Index)に基づいたランキングとその分析がまとめられています。総合ランキングは、制度、インフラストラクチャー、マクロ経済環境、健康および初等教育、高等教育および職業訓練、市場の効率性、雇用市場の効率性、金融市場の成熟、テクノロジーの応用力、市場の規模、ビジネスの成熟度、イノベーション力、これら12分野における100以上の指標から算出されます。

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