ベトナム、ASEAN・インドのコーディネータとして活躍
(VOVWORLD) - 既にお伝えしましたように、インドのナレンドラ・モディ首相の招きに応え、ベトナムのグエン・スアン・フック首相は、ASEANとインドの対話関係樹立25周年を記念するサミットや、インドの共和国記念日69周年を祝うイベントに出席しました。
ASEAN・インドサミットは双方の対話関係樹立25周年を記念する活動の最も重要なものとしています。今回のサミットは、双方関係を広範でかつ実質的に発展させるプロセスの歴史的な節目として評されています。
この25年間、ASEAN・インドの関係は政治や、外交、国防・安全保障、経済、文化・社会などあらゆる分野で絶え間なく発展・拡大してきました。2012年、ASEANとインドは戦略的対話関係を設定しましたが、「アクト・イースト政策」に格上げされたインドの「ルック・イースト政策(東方政策)」において、ASEANは重要な役割を果たしています。
「アクト・イースト政策」は、ASEANとアジア太平洋地域へのインドの多面的介入を強化し、インドと地域内各国との経済連携や、政治・安全保障協力・文化社会対話などを促進させるためのものです。
ベトナムもインドのルックイースト政策において中核的な役割を果たしています。特に、2015年8月からこれまで、インド・ASEAN関係のコーディネーターとして、双方関係の強化に多大に貢献してきました。
フック首相がASEAN・インド対話関係樹立を記念する首脳会議と1月26日のインドの共和国記念日を祝う式典に出席したことは、ベトナムがインドとの関係を重視し、インド・ASEAN関係のコーディネーターとして役割を立派に果たしていることを示すものとされています。
この機に、フック首相は、インドのモディ首相と会談しました。席上、両首相は、各レベル代表団の相互訪問や草の根交流を維持し、今年半ばに外相級合同委員会会議を開催することで一致しました。両国の国防安全保障の協力について、フック首相はインドがベトナムへ業務能力、英語教育、国防技術移転、資金調達などを支援してゆくよう希望しました。
また、両国の貿易額を2020年をめどに150億ドルにするという目標達成について、両首相は両国の貿易担当小委員会に対し、今年始めに会議を開き、空路や海路による輸送時間の短縮、コストダウン、製品の競争力向上、貿易障壁の解消などについて討議するよう要請しました。
フック首相は、インフラ整備、情報技術、機械製造、エネルギー、工業団地建設、ハイテクアグリカルチャーなどの分野における両国企業の協力活動への有利な条件を公約しました。
フック首相による今回のインド訪問は両国の全面的な戦略的パートナーシップを深化させるだけではなく、ASEAN・インド関係の強化にも役立つと評価されています。