循環経済を目指すベトナム

(VOVWORLD) - 11日、天然資源環境省とベトナム包装リサイクル協会は、廃棄物の削減・リサイクルに関する覚書に調印しました。これは、包装用品のリサイクルと循環経済を目指すベトナム政府と企業の初の協力プログラムとなっています。

2018年、世界銀行の経営環境ランキングで、ベトナムは190か国の中で、69位に立っています。また、WEF=世界経済フォーラムの競争力ランキングで、ベトナムは162か国の中で、54位に立っています。

しかし、天然資源環境省のチャン・ホン・ハ大臣によりますと、ベトナムは毎年、183万トンのプラスチックごみを排出しており、世界第4位に立っています。一方、世界銀行によりますと、ベトナムにおける環境汚染によるGDPの損害率は3・5%に上っています。また、天然資源枯渇や、エネルギー消費量の急増、土壌衰退、気候変動なども差し迫った問題となっているとしています。

ハ天然資源環境大臣は、「これらの問題解決を目指し、ベトナムは、伝統的経済から循環経済にシフトする必要がある」と提案しています。

一方、12日午後、ハノイで、持続可能な発展と競争力向上に関する国家評議会や、ベトナム商工会議所、世界銀行の共催により開催された持続可能な発展に関する全国会議で、参加者らは、同じ問題を取り上げました。

その中で、廃棄物のリサイクルは効果的な措置とみられています。席上、ベトナム政府は、ベトナムの持続可能な発展と今後の方向に関する参加者らの意見を高く評価し、「持続可能な発展は差し迫った問題でありながらもベトナムの終始一貫した路線でもある」と明らかにしました。

また、「これは、全党、全国民、全社会の責任です。そのため、あらゆる力を合わせる必要がある」としています。さらに、グリーン成長、循環経済、電子政府、デジタル政府などの重要性を強調したうえで、「今後も、これらの分野に力を入れていく必要がある」と訴えました。

ハ天然資源環境大臣によりますと、伝統的経済から循環経済へのシフトプロセスは、大きな変化があり、その中で、国家や、企業の役割が重要です。同時に、法的枠組みや、循環経済モデルづくりとそのアプローチ方法などは欠かせないものです。これは、全党、全国民、全社会の責任であり、あらゆる力も合わせる必要があるとしています。

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