11月24日からの主な国際ニュース

*アメリカのオバマ大統領は24日、チャック・ヘーゲル国防長官の辞任を発表しました。イスラム国がシリアとイラクで急速に勢力を広げたことを受けて、ヘーゲル氏は複雑な作戦の陣頭指揮を任されましたが、オバマ大統領はヘーゲル氏では不適任という結論を下しました。
ヘーゲル氏の後任が言及されていませんが、候補として元国防次官のミシェル・フロノイ氏、アシュトン・カーター前国防副長官、ロードアイランド州選出の上院議員で、かつて陸軍空挺部隊の幹部を務めたジャック・リード氏の3人の名が挙がっています。

*黒人青年を射殺した白人警察官の不起訴を巡り、抗議デモが全米に広がるなか、事件が起きたアメリカ・ミズーリ州ファーガソンに近いセントルイスの市庁舎にデモ隊の一部が突入を試みました。警察官らは入り口を封鎖し、さらに数百人が応援に駆け付けてもみ合いになりました。緊張状態は続いていますが、州兵などが大量に投入されて治安維持にあたっていて、破壊行為は収まっているということです。一方、ニューヨークでは、「感謝祭」恒例のパレードが行われていましたが、今回の不起訴に抗議するデモ隊7人がパレードを妨害しようとしたとして逮捕されました。

*メキシコのエンリケ・ペニャニエト大統領は27日、全国各地の腐敗した地方警察組織の解体を目指す抜本的な改革案を発表しました。同国では今年9月に学生43人が殺害されたとみられる事件が発生して以来、暴力組織との結びつきが指摘される当局のあり方に抗議が強まっています。
ペニャニエト大統領による発表の数時間前にも、43人の学生が襲われたのと同じ南部ゲレロ州で斬首された11人の遺体が見つかりました。

*12年大統領選で屈辱的な敗北を喫し、不正資金疑惑が立て続けに浮上したフランスのニコラ・サルコジ前大統領が11月29日、所属する中道右派の国民運動連合の総裁選で当選しました。サルコジ氏にとって今回の総裁選は、2017年大統領選でオランド大統領からエリゼ宮仏大統領府)の鍵を奪い返し、大統領に復帰するための最初の障害にすぎません。

*アフガニスタンの首都カブールで11月29日、宿泊施設が襲撃され、国際援助団体を率いる南アフリカ人とその子供2人、アフガン人1人の計4人が死亡しました。イスラム原理主義勢力タリバンが犯行を認めました。
他方、アフリカのナイジェリア北部のイスラム教の礼拝所「モスク」で28日、イスラム教の金曜日の集団礼拝中に、自爆と銃撃によるテロがあり、120人が死亡しました。
現場のモスクは、国内のイスラム過激派「ボコ・ハラム」を強く批判するイスラム教指導者が拠点としていて、「ボコ・ハラム」による犯行の可能性が高いとみられています。

*行政長官選挙の制度改革をめぐり抗議活動が続く香港で、当局は26日、デモ隊が占拠する繁華街のモンコックの幹線道路でバリケードやテントの強制撤去を実施しました。強制撤去が始まった25日以降にモンコック周辺で逮捕された人は148人にのぼっています。ジョシュア・ウォン氏やレスター・シャム氏といった、民主化を求める学生組織のリーダーたちも逮捕されました。

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