* 先週、イスラム国で誘拐された後藤健二さんが殺害されたことを受け、日本の首相官邸前ではプラカードだけを掲げる「サイレントデモ(静かな抗議)」が行なわれました。
参加者は自作のプラカード等を掲げ、安倍政権の対応などに強く抗議しています。プラカードには「救えた命を救わなかった」「安倍首相の愚かな行為が国民を危険にさらしている」等と書いてありました。参加した人数は数百人程度と見られ、多くの参加者が湯川さんや後藤さんを無事に助けだす事が出来なかったことに声を上げています。
* アメリカのオバマ大統領は先週、インド訪問日程を終えました。モディ首相との首脳会談では、懸案事項だった原子力協力の推進などで合意する一方、インド側の拒否感が強い気候変動対策では踏み込んだ発表はなく、インド側の「成果」が目立ちました。オバマ氏は、ニューデリー市内の講演で「アメリカはインドの最高のパートナーになれると信じている」と語り、安全保障や経済など幅広い分野での協力を約束しました。
アメリカ、インドが関係強化を進める背景には、台頭する中国への懸念があります。特にインドは領土問題を抱えているうえ、中国の海洋進出に対する警戒感が強く、対米関係強 化を通じて間接的に中国をけん制する狙いがあると言われます。首脳会談後に発表された共同文書では中国の名指しこそ避けましたが、「特に南シナ海における航行の 自由と飛行の自由を確保する重要性を確認する」と明記されました。
* ウクライナ東部では先週、交通の要衝デバルツェボ(Debaltseve)の支配権をめぐり、親ロシア派武装勢力と政府軍の戦闘が激化しています。ウクライナ政府と親ロシア派勢力は先週、ベラルーシの首都ミンスク(Minsk)で和平協議に臨みましたが、交渉は決裂しました。
* マレーシア当局は29日、昨年3月に消息を絶ったマレーシア航空MH370 便の乗客乗員239人について、全員死亡したとみられると正式に発表しました。同時に、これによって親族らに対する補償給付への道が開かれると説明しましたが、憔悴した親族らは怒りを隠せず、この発表の受け入れを拒否しました。
親族らの多くは、不明機がどこか安全な場所に着陸しているかもしれないと訴え続けてきました。そのため当局とマレーシア航空もこれまで、この不明機と乗客乗員がたどった運命について最終的な結論を出すことを差し控えてきました。