7月3日から9日までの主な国際ニュース

7月3日から9日までの主な国際ニュースをお伝えします。

*ポーランドの首都ワルシャワで開かれていたNATOの首脳会議は9日、中東の治安情勢を中心に協議し、2日間の日程を終了しました。この中で各国は、過激派組織ISを抑える対策の一環として、これまでイラクの隣国ヨルダンで行っていた治安部隊の訓練を、イラク国内でも行うことで合意し ました。これによって訓練規模を拡大できるほか、依然として一定の勢力を維持しているISの動きに迅速に対応できるとしています。また、ISの影響が懸念され るチュニジアやリビアなどでも、治安機関や警察の能力の向上に向けて連携を強めていくということです。

ただ、IS掃討に向けた直接的な軍事行動について、NATOのストルテンベルグ事務総長は9日の記者会見で「大規模な軍事力の投入より、地元部隊の育成に力を入れるほうがテロの抑止に効果がある」と述べて、否定的な考えを示しました。

今回の首脳会議でNATOは、ロシアに対する抑止力として、来年からバルト3国とポーランドにアメリカなどが主導する多国籍部隊を配備することを決めていて、ロシアを「東の脅威」、ISを「南の脅威」と位置づけ、今後の防衛戦略の中核に据えていく方針です。

*アメリカのクリントン前国務長官が私用のメールアドレスを公務に使っていた問題について、 FBI=連邦捜査局はクリントン氏の訴追を求めないと発表し ました。クリントン氏の陣営は7日、声明を発表し「コミー氏の証言によって共和党の数々の嘘が論破された。共和党はこの問題を取り扱うつもりかもしれないが、裏 目に出るだろう」と断じました。

*EU欧州連合離脱を決めた英国民投票の結果を受けて、残留派のキャメロン首相が辞意表明したための党首選では、保守党下院議員が投票する2回目の予 備投票で、メイ氏は199票、レッドソム氏は84票、離脱派の「顔」だったマイケル・ゴーブ司法相は46票で、上位2人が決選に進むことになりました。国民投 票でメイ氏は残留、レッドソム氏は離脱をそれぞれ主張しました。決選投票では保守党党員約15万人全員が郵便、あるいはオンラインで投票することができ、結果は9月9日に発表されました。

*オバマ米大統領は6日、ホワイトハウスで声明を出し、アフガニスタン駐留米軍の撤退計画について、今年末までに9800人から5500人に削減する計画を 見直し、2017年も約8400人を維持すると発表しました。大統領は「アフガンの治安状況はなお不安定だ」と変更理由を説明しました。

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