8月3日から一週間の主な国際ニュース


*     原子爆弾が投下された最後の都市長崎は、9日、被爆70年の節目となる「原爆の日」を迎えました。長崎市の平和公園では、被爆者や遺族のほか、安倍晋三首相も出席して、午前10時35分から平和祈念式典が開かれました。ことしの式典には、原爆を投下したアメリカのほか、ロシアやフランスなどの核保有国も含め、被爆70年の節目ということもあり、これまでで最も多い76か国の代表が出席しました。安倍首相は、歴代の首相が言及してきた非核三原則について、平和祈念式典のあいさつではそれを堅持する方針を明言しました。

*     国連安全保障理事会は7日、内戦が続くシリアで化学兵器の使用者を特定する調査機関の設置に関する決議を全会一致で採択しました。決議の作成は、化学兵器使用の責任追及を求めるアメリカが主導して調整にあたり、親アサド政権のロシアも賛成しました。決議は、国連とOPCW=化学兵器禁止機関が調査機関を設け、あらゆる化学兵器の使用に関与した個人や団体、政府を特定する決意を示しています。

*     アメリカ主導の有志連合は、ISを壊滅するため、イラクや、シリア国内に広がる拠点への空爆を続けていますが、ISは依然として一定の勢力を保っており、戦闘がこう着状態に陥る可能性も指摘されています。事態を打開するため、アメリカ軍などはシリア北部にあるISの拠点に近い隣国トルコのインジルリク空軍基地を中心とする空爆作戦を新たに立ち上げ、4日、この基地から飛び立った無人機が初めての空爆を実施したということです。

*     先週、マレーシアのナジブ首相は、インド洋の仏領レユニオン島に漂着したボーイング777型旅客機の残骸について、昨年3月に消息を絶ったマレーシア航空MH370便の機体の一部だったことを確認したと発表しました。一方、フランスの検察当局は、残骸がMH370便の一部である可能性は非常に強いとしながらも、断定するためにはさらに検証を行う必要があるとの見方を示しました。

*     6日、マレーシアの首都クアラルンプールで、AMM48=第48回ASEAN東南アジア諸国連合外相会議と関連各会議が4日間の議事日程を終え、閉幕しました。会議で、外相らは、ASEAN共同体構築に関する決意を示し、2015年後のASEANビジョンを出しました。また、相手国の役割や、その関係の重要性を 強調しました。特に、海上問題に深い懸念を示し、「ベトナム東部海域での岩礁埋め立てと人工島建設は各国間の信頼関係や、この海域での平和、安定に悪影響 を与える」と指摘しています。

 

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