世界各国、新型コロナの新規変異株に懸念

(VOVWORLD) -  新型コロナウイルスの遺伝物質を解析している世界各地の研究所は、データを世界的なデータベースで共有してきました。このデータベースを見ると、イギリスには世界の大半の地域よりもデルタ株の感染者が多いようです。
イギリス政府の統計によりますと6月9日から16日の間に、イギリスではデルタ株の感染が7万5953件確認されました。前週は4万2323件でした。

そして、アメリカでも6月中旬にデルタ株の割合が約3割まで上昇しています。直近のデータはゲノム解析数が少なく、実態とかけ離れている可能性もありますが、5月末の8%から急増しました。アメリカ疾病対策センター(CDC)は16日、デルタ株を「懸念される変異株」に指定し、警戒を強めていました。

また、インドネシアで新型コロナウイルスのワクチン接種を受けた医師などの医療関係者350人以上が新型コロナに感染し、数十人が入院していました。中部ジャワ州クドゥス県の保健局長によりますと、大半の医師は無症状で、自宅で自主隔離していましたが、数十人は高熱と酸素飽和度低下で入院していました。クドゥス県では、感染力が強いデルタ株が流行しているとみられ、病床使用率が90%を超えています。これに対し、WHO世界保健期間はインドネシアがより厳格な措置を実施し、亜種のケースに対する増給に直面する際に緊急に行動するよう」呼びかけました。

また、WHOのスワミナサン首席科学者は記者会見で、インドで最初に確認された新型コロナウイルスの変異株の一つ、デルタ株について「感染力が高く、世界的に主流になりつつある」と述べ、警戒を呼び掛けました。WHOの15日付報告によりますと、デルタ株は80以上の国・地域で報告されていました。感染者1人から平均何人にうつすかを表す「実効再生産数」について、デルタ株は従来株の約1・8倍に上ると推計されていました。

デルタ株はイギリスで初めて判明したアルファ株より60%強い感染力を抱えているともされました。アメリカミシガン州では今春、アルファ株が猛威を振るっていました。

ワクチンの完全接種を終えた場合、デルタ株に対する予防効果はかなり見込めるとの指摘もあります。ただ、接種2回分のうちの1回分だけではその効力は期待出来ないといいます。

WHOは、新型コロナウィルスがワクチンの分配流通よりも世界的に急速に蔓延していることへ警戒を出しました。これらの中、デルタ変異株を含む新たな株によるものです。これは、世界の人口の大部分を占める保護されずの人々に対する危機が高まることを意味します。G7先進7カ国の諸国は最近、新型コロナパンデミックとの闘いが早く収束することを目指して、世界各国に10億回分のワクチンを提供することを約束しました。

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