中間選挙後、アメリカ困難な道のり

(VOVWORLD) - 先週、アメリカ連邦議会中間選挙で、共和党が多数を維持していますが、下院では民主党が多数派の地位を奪還しました。

上院は2年ごとに全100名のうち、およそ3分の1ずつ改選されますが、今回はその33選挙区に補欠選挙を加えた35選挙区で選挙が行われました。

投票の中間選挙で費やされる資金総額が史上初めて、50億ドルを超えました。議会の多数派奪回を目指す民主党は、特に、下院の激戦区に多数の広告を投入しました。トランプ氏は選挙戦で、共和党支援のため各地で大規模集会を開き、好調な経済や不法移民対策をアピールしました。一方、民主党はオバマ前大統領らがトランプ氏の強引な政権運営によって社会の分断が広がっていると批判し、若者や女性らの支持を集めました。

その結果、上院では、改選されない議席も合わせて共和党が51議席、民主党が45議席を獲得しました。他方、下院では、453議席全てが改選され、共和党の引退議員が多かったこともあり、民主党の勝利が開票の前から予測されました。

これは、民主党にとって8年ぶりの重要な勝利とみられています。世論調査の結果によりますと、有権者の3分の2がトランプ大統領に反対していることがわかりました。その反対は、トランプ政権の政策に対するアメリカ国民の態度を示すものと評されています。

アナリストらによりますと、最も重要なことは、選挙後、民主党と共和党との伝統的な矛盾が深刻化するということです。そして、トランプ大統領にとって、中間選挙の結果は、任期終了までの困難な道のりを予告するものとなっています。というのは、民主党の下院での優勢は、今後のトランプ政権の政策運営を妨げる大きな障壁になるからです。

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