3月14日から一週間の主な国際ニュース


*     5年前、シリア内戦が勃発しました。国連児童基金は14日、シリアの子供の3人に1人が「戦争のある人生しか知らない」とする報告書を発表しました。報告書は、シリアでは内戦によって自宅や学校から追われたり、暴力により孤児となったり、仕事や戦闘に動員されたりする世代が形成されつつあると指摘し、「シリアの5歳未満の子供は戦争がある人生しか知らない。こうした子供はシリア国内に290万人、近隣諸国に少なくとも81万1000人いると推定される」と説明しました。国連によりますと、シリア内戦による死者は27万人を超え、内戦前の人口である2300万人の半分以上が自宅を追われました。

*     シリアなどから難民や移民がヨーロッパに押し寄せている問題で、EU=欧州連合とトルコは18日の首脳会議で、不法移民らをトルコへ送り返すことで合意しました。合意は、トルコからエーゲ海を渡ってギリシャを目指す密航ルートを封じ込むのが狙いで、20日以降、不法移民らはトルコに送り返されます。一方で、EUは送還したシリア人と同じ数だけ、シリア難民をトルコから受け入れます。移民らの送還をめぐっては国連が国際法に違反すると指摘していましたが、合意では、秩序を取り戻すための一時的な措置だと強調しています。また、トルコは不法移民を受け入れる見返りとしてEUから、当初の倍となる約7500億円の支援を受けることも決まりました。

*     国連安全保障理事会は18日、朝鮮民主主義人民共和国による相次ぐ弾道ミサイル発射を受けて緊急会合を開き、「発射を強く非難し、重大な懸念を表明する」との報道声明を発表しました。過去の安保理決議の明確な違反とし、朝鮮にさらなる行動の自制を要求しました。制裁決議の履行に向け、国連加盟国に、「一層の努力を促す」と明記しました。4回目の核実験を受けた追加制裁決議採択後もミサイル発射などを続ける朝鮮民主主義人民共和国に対する国際社会の強いいら立ちと結束を示した形です。

*     ミャンマー連邦議会は15日、上下両院合同の投票で、アウン・サン・スー・チー氏率いる与党・NLD=国民民主連盟が擁立したティン・チョー氏を大統領に選出しました。3月30日に新大統領に就任し、任期は5年です。ティン・チョー氏は今週、新たな省庁編成に基づく閣僚名簿を議会に提出する方針です。

*     トルコの最大都市イスタンブールの繁華街で19日午前11時ごろ、爆発があり、トルコ保健省によりますと、この爆発で4人が死亡し、重体の7人を含む36人がけがをして病院で手当てを受けてました。けが人のうち12人は外国人ですが、イスタンブールの日本総領事館によりますと、日本人が巻き込まれたという情報はないということです。



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