9月9日から一週間の主な国際ニュース

*          先週、イスラム教の預言者「ムハンマド」を冒涜(ぼうとく)したとされる映画を巡るイスラム世界の反米運動が広がりました。リビアのベンガジ駐在アメリカ領事館襲撃事件の後、エジプト、パキスタン、イエメン、スーダンなどでも反米デモが発生し、死傷者多数が出ています。特に、その運動はオーストラリアや欧州にも拡大しました。16日、イギリスやデンマークのアメリカ大使館に対しても行われました。

*          スペイン政府が決めた財政緊縮策に反対する数万人規模のデモが15日、マドリードでありました。ラホイ首相がユーロ圏でつくる救済基金に支援を要請するとの観 測が広がるなか、25%に迫る失業率に苦しむ人々は、ユーロ圏が救済の見返りとして求める緊縮策を阻もうと圧力を強めています。

*          シリア内戦が引き続き激化しています。統計によれば、15日だけで、115人が死亡しました。これにより、反政府運動が始まった昨年3月からこれまで、死者2万7000人が出ているということです。また、国外に脱出する難民が急増しています。国連難民高等弁務官事務所によりますと、8月は10万人に達しました。情勢の悪化で難民の流れは当面、止まらないとみられ、人道的に受け入れている周辺国は対応に苦慮しています。

*          中国各地で16日、日本政府が沖縄県・尖閣諸島を 国有化したことに反発する大規模な反日デモが2日連続で発生しました。都市数も80超とさらに拡大しました。各地の公安当局は、15日に比べて区域を限定してデモ 隊の行進を容認しましたが、日本料理店などに被害が出たほか、日系企業では操業停止する工場などが相次ぎました。

*          中東のペルシャ湾で、アメリカ軍が主体となった大規模な合同演習が16日から始まり、ホルムズ海峡の封鎖を示唆するイランをけん制するねらいがあるものとみられます。合同演習はアメリカ海軍第5艦隊が主体となって、日本やイギリスなど20か国以上が参加しています。演習では、揚陸艦や掃海艦がペルシャ湾の複数の地点に展開し、機雷を発見したり爆破して除去したりする訓練が行われる予定です。

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