イスラエル首相「ガザ撤退せず」 ゼネストで停戦圧力
(VOVWORLD) - ハマス軍事部門は2日の声明で「合意ではなく軍の圧力を続けるならば、人質はひつぎで家族の元に帰ることになるだろう」と強く警告しました。
2024年8月24日、イスラエルの空爆により破壊されたパレスチナ自治区ガザ地区の建物(写真:THX/TTXVN) |
パレスチナ自治区ガザの停戦交渉を巡り、イスラエルのネタニヤフ首相は2日の記者会見で、交渉の最大の争点であるガザ・エジプト境界におけるイスラエル軍の駐留継続の必要性を強調し、「圧力に屈しない」と述べ、イスラム組織ハマスが求める軍のガザ完全撤退に応じない考えを再確認しました。
イスラエル軍は1日、ハマスの人質であった6人の遺体がガザ最南部ラファの地下トンネルで発見されたと発表しました。これらの遺体は発見の数日前に至近距離で殺害されたとされ、これに対しイスラエル国内では大規模なデモやゼネストが行われ、交渉の早期妥結を求める声が高まっています。
ネタニヤフ首相は「6人が後頭部を撃たれて処刑された後にハマスに譲歩すれば、さらなる殺害を許すことになる」と主張し、国際社会の圧力はイスラエルではなくハマスに向けられるべきだと訴え、「ハマスに高い代償を求める」と警告しました。また、戦闘の終結時期については「ハマスのガザ支配が終わった時」と述べました。
ハマス軍事部門は2日の声明で「合意ではなく軍の圧力を続けるならば、人質はひつぎで家族の元に帰ることになるだろう」と強く警告しました。
ネタニヤフ首相の記者会見に先立ち、アメリカのバイデン大統領は記者団に「ネタニヤフ氏は十分な行動をしていると思うか」と問われ「ノー」と回答し、人質解放に向けた十分な努力がされていないとの認識を示しました。合意案を今週中に提示するかとの質問には「そこに非常に近づいている」と述べました。
ガザ中部では3日、子どもたちへのポリオ予防接種のため、戦闘の一時休止期間が3日目に入りました。ガザ保健当局によりますと、戦闘開始後のガザ側死者は4万786人に達しています。(日本経済新聞)