イランは秘密裏に核開発活動、IAEAが報告書で検証 米など非難決議準備か

(VOVWORLD) -国際原子力機関(IAEA)は、イランがIAEAによって長年調査対象とされてきた3カ所の施設において、未申告の物質を使って秘密裏に核開発を行っていたとする報告書をまとめました。ロイターが報告書の内容を確認して分かりました。
イランは秘密裏に核開発活動、IAEAが報告書で検証 米など非難決議準備か - ảnh 1(写真:RNA/TTXVN)

この報告書は、IAEAの加盟35カ国で構成する理事会が要請したイランの核開発の包括的な検証を記したもの。米国と英国、フランス、ドイツが主導する形で、理事会によるイランの核不拡散義務違反を非難する決議採択に道を開くことになります。複数の外交官によりますと、4カ国は9日からの週に開催される次回の理事会会合で決議の試案を提出する計画です。

ただそうした決議が採択されればイランが猛反発し、同国と米国の新たな核合意を巡る協議が一段と難航する可能性があります。

報告書に含まれるイランの核開発活動の大半は数十年前かそれ以前の事案でしたが、近年の核兵器製造に関連する秘密の活動も言及されています。

また報告書は、さまざまな分野でイランのIAEAに対する協力姿勢が不十分だとの見解を示しました。

イランの外務省と原子力庁は報告書について「政治的な動機に基づいている」と共同声明で内容を否定しました。国営メディアが伝えたところでは、IAEA理事会でイランに対する処分を下そうとするいかなる取り組みにも「適切な措置」を講じるとしています。

一方IAEAは別の報告書で、イランが濃縮度を60%に高めたウラン生産を加速させ、貯蔵量が408.6キロに達したと明らかにしました。60%は核兵器級の90%に迫る水準で、重大な核合意違反に当たります。(ロイター)

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