(VOVWORLD) -中東のイランで大統領選挙の決選投票が始まりました。欧米との対話を重視する改革派の候補と、欧米との対立をいとわない保守強硬派の候補によって争われ、今の強硬な外交政策の是非が焦点となります。
(写真:THX/TTXVN) |
イランの大統領選挙は、ことし5月にライシ大統領がヘリコプターの墜落事故で亡くなったことに伴うもので、6月28日の1回目の投票では、過半数の票を得た候補がいなかったため、上位2人による決選投票となりました。
投票は日本時間の5日午後1時半から始まり、首都テヘランの投票所には次々と有権者が訪れ、1票を投じていました。
決選投票は、改革派でイラン議会の副議長や保健相を務めたペゼシュキアン氏と、ライシ政権と同じ保守強硬派で国防や外交を統括する最高安全保障委員会の事務局長を務めたジャリリ氏の争いとなっています。
欧米との関係をめぐっては、ペゼシュキアン氏が制裁の解除を目指し関係改善を訴えているのに対し、ジャリリ氏は欧米と対立したままでも国内産業の育成や新興国などとの関係強化で制裁を克服できると主張しています。また、女性に公共の場で着用が義務づけられているヘジャブをめぐって、改革派のペゼシュキアン氏は厳しい取締りを批判して対応の見直しを訴えている一方、ジャリリ氏は厳格な着用を継続すべきだという考えを示しています。
選挙では、一定の固定票が見込まれる保守強硬派に対し、改革派は浮動票をどれだけ取り込めるかがカギで、投票率も注目されます。
大勢は、6日にも判明する見通しです。(NHK)