核ドクトリン修正案、必要なら正式決定とロシア大統領府 米に警告
(VOVWORLD) - ロシア大統領府のペスコフ報道官は、ロシアがアメリカとの関係正常化に向けた用意があることを表明した一方で、「単独でタンゴを踊るつもりはない」と述べ、相互的な対応が必要であるとの姿勢を示しました。
ロシア大統領府のペスコフ報道官(写真:ロイター) |
ロシア大統領府は19日、核兵器使用に関するドクトリン(基本原則)の修正案を策定済みであり、必要に応じて正式決定する可能性があると表明しました。国営タス通信が報じました。この発表は、アメリカのバイデン政権がウクライナによるアメリカ製兵器を用いたロシア領内攻撃を許可したことを受けた警告とみられます。
ロシアは前日にも、アメリカの「無謀な」決定に対応すると警告しており、今回の表明はその延長線上に位置付けられます。ウクライナ侵攻開始から1000日を迎えたロシアは、これまで一貫して西側諸国が核保有国の許容限度を探る「危険な火遊び」をしていると非難してきました。
プーチン大統領はアメリカ大統領選を数週間後に控えた時点で核ドクトリンの変更を指示し、核保有国が支援する通常兵器によるロシアへの攻撃を「ロシアに対する共同攻撃」と見なすことができるとする方針を示しました。ただし、修正されたドクトリンの詳細については、現時点で公表されていません。
タス通信によりますと、大統領府のペスコフ報道官は、ロシアがアメリカとの関係正常化に向けた用意があることを表明した一方で、「単独でタンゴを踊るつもりはない」と述べ、相互的な対応が必要であるとの姿勢を示しました。(ロイター)