(VOVWORLD) -シリア国民が全土に存在するという集団墓地の実態解明に着手しています。既に国外逃亡した独裁者、アサド大統領の過酷な統治下で行われた残虐行為の規模が明らかになりそうです。
自らの政権の崩壊を受けアサド氏がシリアを後にした今月8日以降も、数多くのシリア人家族たちは自分たちの愛する人々に何が起きたのか依然として答えを得られずにいます。これらの人々はアサド政権の秘密警察によって拘束されました。
米非営利団体シリア緊急タスクフォース(SETF)のムアズ・ムスタファ代表によりますと、首都ダマスカス東郊にある集団墓地では「アサド政権による拷問で死亡した」数十万人の遺体が埋葬された可能性があるといいます。
数年にわたり集団墓地の調査に取り組んできたムスタファ氏はCNNの取材に答え、アサド氏の失脚を受けてようやく遺体が埋葬されている疑いのある現場を訪れることが出来たと述べた。
集団墓地とみられる場所は、ダマスカスから約45キロ離れたクタイファにある。現地には深さ6~7メートル、幅3~4メートル、長さ50~150メートルの溝が掘られています。
ムスタファ氏によれば、現地で墓掘り作業に従事していた人々に話を聞いたところ「2012年から18年までの間、1台当たり150人以上の遺体を積んだトレーラー4台が、2週間に一度の頻度で来ていた」といいます。合計で数十万人の遺体が運び込まれた計算です。(CNN)