トルドー内閣、不信任案提出で退陣の危機 野党勢力が一致―カナダ
(VOVWORLD) - トルドー首相は2015年に就任し、先進7カ国(G7)の現職首脳では最長の在任期間を誇ります。しかし、近年は物価上昇や住宅不足といった課題を背景に支持率が低迷しています。
カナダのトルドー首相(写真:AFP/TTXVN) |
カナダの第3野党、新民主党(NDP)のシン党首は20日、来月27日に再開される連邦議会でトルドー内閣に対する不信任案を提出する意向を明らかにしました。
野党勢力は不信任案で一致するとみられ、少数与党の自由党を率いるトルドー首相が退陣に追い込まれる可能性が高まっています。
トルドー首相は2015年に就任し、先進7カ国(G7)の現職首脳では最長の在任期間を誇ります。しかし、近年は物価上昇や住宅不足といった課題を背景に支持率が低迷しています。自由党はこれまでNDPの協力を得て政権を維持してきましたが、状況は厳しさを増しています。
今月16日には、アメリカのトランプ次期大統領への対応方針を巡り、トルドー首相の長年の側近だったフリーランド副首相兼財務相が抗議の辞任を表明。この出来事をきっかけに、与野党内でトルドー氏の辞任を求める声が一段と高まりました。
シン党首は20日の声明で「政府を選ぶ機会を国民に与える」と述べ、トルドー政権打倒の決意を示しました。不信任案が可決されれば、カナダの政局は大きな転換点を迎えることになります。(時事通信)