7日、イランの最高指導者ハメネイ師は首都テヘランで、空軍の司令官たちを前に演説しました。
この中で、ハメネイ師は「アメリカは、イランに銃を突きつけながら交渉を迫っているが、交渉と圧力は両立しない」と述べ、アメリカが経済制裁などの圧力を続けるかぎり、直接交渉には応じない考えを示しました。
核開発問題を巡っては、アメリカのバイデン副大統領が今月2日、訪問先のドイツで、外交での解決の余地は残されているとして、イラン指導部が真剣なら直接交渉に応じる用意があるという考えを明らかにしています。
ハメネイ師の発言は、これを受けたものとみられ、この日の演説では「ボールは、アメリカ側にある」と述べ、アメリカ側の出方を見極めたい意向を示唆しました。
イランと欧米など関係6か国との核協議は、今月26日に、およそ8か月ぶりに再開される予定で、イスラエルがイランの核関連施設への軍事攻撃も辞さない構えを見せるなか、事態打開の糸口につながるかが注目されています。