(NHK)ブラジル南東部で鉱山のダムが決壊した事故は、発生から2日がたち58人の死亡が確認されました。
(写真:THX/TTXVN) |
さらに300人以上の行方がわかっていませんが、地上から発生現場に近づきにくく、捜索活動は難航しています。
ブラジル南東部のミナスジェライス州の鉱山で25日、ダムが決壊してせき止められていた土砂や鉄鉱石が流れだし、下流の集落が飲み込まれました。
発生から2日がたつ中、地元の消防によりますと土砂に埋まったバスから多数の遺体が見つかるなど、死亡が確認された人はこれまでに58人に上っています。
しかし土砂に飲み込まれた範囲が広いうえ、近くにある別のダムも決壊する危険があるほか流れ出した土砂で足場も悪く、大規模な救助部隊が地上から発生現場に近づくのは難しいということで捜索活動は難航しています。
消防の調べでは、住民やダムで働いていた作業員など300人以上の行方が今もわからないままで、死者は今後さらに増える可能性があります。
決壊したダムを建設したブラジルの資源開発大手のバーレは、2015年にも同じ州で大規模な決壊事故を起こしていて、ブラジル政府はバーレの責任を追及してこれまでに日本円で3000億円余りの資産を差し押さえていて、賠償に備えるとしています。