生前、キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長はベトナムに特別な感情を寄せていました。キューバ革命勝利直後、キューバは、世界初の国として、南ベトナム解放民族戦線との団結委員会を発足させました。また、ベトナム戦争中及び1975年のベトナム革命勝利後にも、キューバは多くの分野においてベトナムを支援してました。キューバの多くの技術者や建設労働者がベトナムの重要な建設工事に参加していました。
ケーサイン軍団の幹部とフィデル・カストロ
1973年、フィデル・カストロ前議長は、唯一の外国首脳としてベトナム中部クアンチ省にあるベトナム人民軍基地を訪れました。この基地で、南ベトナム解放民族戦線の旗を掲げたフィデル・カストロ氏の姿は、当時のベトナムの革命戦士にとって原動力となりました。
「ベトナムのために、キューバは自らの血を捧げる用意がある」というフィデル・カストロ氏の言葉は両国関係の歴史に刻まれています。
ベトナムとキューバはこの50年にわたり、緊密な関係で結ばれています。戦争時代に、キューバは物心両面でベトナムを支援していました。60年代と70年代、ベトナム人学生1千人あまりがキューバに留学しました。元留学生の一人グエン・ティ・ロックさんは次のように話しました。
(テープ)
「キューバに留学したことがある私たちはカストロ前議長の死去を受け、親族が亡くなったような感じがしました。フィデル氏の死去はハバナに留学した期間を思い出させました。」一方、70年代、キューバに暮らし働いたグエン・バン・バクさんは次のように語りました。
(テープ)
「フィデル・カストロ前議長はキューバ人に関心を寄せただけでなく、世界中の人々のために平等権の保障を目指していました。フィデル前議長はキューバ人をはじめ、各国人民の手本となっています。また、ベトナムに対しては厚情を寄せていました。」