中国反テロ法:人民解放軍など「海外での任務遂行」も認める
(写真:PLA)
27日、中国では全国人民代表大会常務委員会で反テロ法が可決し、習近平国家主席が署名することで、成立しました。施行は1月1日になります。同法では、テロ活動を防止 し反撃するために、情報や金融、交通などの分野で企業などが当局に協力することを強く求めています。
また、軍や警察が「反テロ任務」のために海外に出動する ことが可能と明記されました。 同法は、通信やインターネット、金融サービス、宿泊、長距離交通などのサービスを提供する際には、顧客の身分を確認することを義務づけました。
通信やイン ターネット関連企業には、情報漏洩を防止するための暗号を解くデータを当局側に提供するよう定められました。
そのため中国当局がテロ対策以外でも、外国企業の秘密を知ることができるようになるとの懸念の声が出ています。
また、中国の言論統制がさらに強化されると の指摘があります。 警察と武装警察、その他の武器使用が認められる部門では、刀剣類などの凶器またはその他の危険な方法で、暴力行為を行おうとしている者に対して、「緊急 の状況。または警告した場合、さらに危険な結果が発生する可能性がある場合」には、無警告で武器を使用してよいと定めています。
テロ対策において、関係国が合意し国務院(中国中央政府)が許可すれば、政府警察部門と安全部門は海外に人員を派遣して対テロ任務を実施させてよいとなっています。そして、中央軍事委員会が許可すれば、中国人民解放軍と中国人民武装警察部隊は海外に人員を派遣し、対テロ任務を実施させてよいと定めました。