(VOVWORLD) -韓国と北朝民主主義人民共和国が、南北の鉄道と道路の連結に向けた着工式を行ってから、26日で1年となります。しかし、朝鮮の非核化に進展がみられないことから、本格的な工事は行われておらず、朝鮮は不満を募らせています。
韓国と朝鮮は、ちょうど1年前、朝鮮のケソン(開城)工業団地の近くにある駅で、南北の鉄道と道路の連結に向けた着工式を行いました。
しかし、ことし2月の米朝首脳会談が物別れに終わるなど、朝鮮の非核化に進展がみられず、国際社会による制裁措置に抵触するおそれがあるため、本格的な工事は行われていません。
これについて、韓国統一省の報道官は、「北と協議をしたうえで、基本計画の設計などの手続きを段階的に推進する予定だ。また南北間だけでなく米朝の対話の進展が重要で、韓国としてそのために努力をしている」と述べました。
一方、朝鮮は、制裁が解除されず、南北の経済協力が進まないことに不満を募らせていて、ことし10月には景勝地のクムガン山(金剛山)に南北による共同の観光事業として建設した韓国側の施設を撤去するよう求めました。
こうした中、中国やロシアは今月、共同で、国連の安全保障理事会に朝鮮への制裁の一部緩和を求める決議案を提出したことを明らかにしました。
ただ、アメリカは時期尚早だとして支持しない考えを示していることから安保理での採択は困難だとみられており、南北の関係改善の見通しも立っていません。