「核合意離脱も」外務次官が米の強硬姿勢けん制

【ロンドン矢野純一】イランのアラグチ外務次官は22日、ロンドンで講演し、2015年の核合意の破棄を示唆するアメリカのトランプ大統領の発言が影響して海外からのイランへの投資が進まず、「合意に基づく経済制裁解除の利益を得ていない」と主張しました。
「核合意離脱も」外務次官が米の強硬姿勢けん制 - ảnh 1     アラグチ氏(写真:AFP/TTXVN)

「不透明な状況が続けば、核合意にとどまれない」と述べ、合意内容の修正を求めるトランプ政権の強硬姿勢をけん制しました。

イランは、核合意に関与した英独仏とともに核合意維持をアメリカに求めています。アラグチ氏の発言は、イギリスなどが合意維持でアメリカへの働きかけをさらに強めることを期待したものとみられます。

トランプ氏は今年1月、イランが核兵器を保有する可能性を断つことや、弾道ミサイル開発を制限することなど4条件を新たに提示して核合意の修正を要求しました。「追加合意」しなければ、解除していた制裁を復活させると主張していました。

一方、講演でアラグチ氏は、イランが支援するイエメンの反政府派イスラム武装組織などによってペルシャ湾岸地域の緊張が高まっているとの指摘に対し、地域の安定化を模索する「湾岸諸国安全保障会議」の開催を提案しました。

ご感想

他の情報