欧州委員会 ユーロ圏の経済成長率見通しを上方修正 今年1.3%に
(VOVWORLD) - 欧州委員会は17日、2025年のユーロ圏の経済成長率が1.3%になるとの見通しを示し、従来の0.9%から引き上げました。2024年の実績は0.9%でした。
フランス・パリ近郊モンテッソンのスーパーマーケットで買い物をする市民(写真:REUTERS/Sarah Meyssonnier) |
2026年の成長率予測は1.2%と、4月時点の1.4%から下方修正されたものの、2027年には1.4%に加速する見込みだとしています。
欧州委員会は「当初は関税引き上げを見越した輸出の急増に後押しされたが、これまでのところ観察されている緩やかながら着実な成長は、厳しい外部環境に直面する域内経済の強靭性を浮き彫りにしている」と述べています。
予測の中では「インフレ率は欧州中央銀行(ECB)の目標に近づいており、資金調達環境は改善している」としています。
ユーロ圏の消費者物価上昇率は昨年の2.4%から、2025年には2.1%、2026年には1.9%へと鈍化する見通しです。
財政赤字の対GDP比率は昨年の3.1%から今年は3.2%に、2026年には3.3%に、2027年には3.4%へとさらに拡大する見込みです。
公的債務残高も増加し、GDP比は2024年の88.1%から今年は88.8%に、2026年には89.8%に、2027年には90.4%になるとしています。
ドイツの対GDP比財政赤字は、主に国防費の増加により、来年は4.0%と、今年見込みの3.1%、2024年の2.7%から急上昇する見通しです。
フランスは政府危機にもかかわらず、2024年の5.8%から今年は5.5%に低下する見込みで、2026年には4.9%まで低下するとみられています。(ロイター)