米上院、パウエルFRB理事の次期議長就任を承認

[ロイター] - 米上院は23日、連邦準備理事会(FRB)の次期議長にジェローム・パウエル理事(64)が就任することを84対13の賛成多数で承認しました。任期は2月上旬から4年間です。

米上院、パウエルFRB理事の次期議長就任を承認 - ảnh 1      ジェローム・パウエル理事(右)

      (写真:THX/TTXVN) 

パウエル氏は2012年から理事を務めており、イエレン現議長の路線を踏襲するとみられています。

FRB議長の最近の承認投票では、これまでで最も一方的な結果となりました。パウエル氏の超党派的な訴求力に加え、2007―09年の金融危機やリセッションへのFRBの積極的対応を巡る緊張が徐々に和らいでいることが浮き彫りとなりました。

これらの政策に関する議論を背景に、2013年のイエレン氏に対する投票は56対26と今回よりも僅差でした。バーナンキ氏の2期目は70対30でした。

上院銀行委員会のクラポ委員長(共和党、アイダホ州)はパウエル氏について「安全で健全な金融システムを確実にすることに主眼を置き、活力があり成長を続ける経済を支援するだろう」と予想。「規制の適正化や不要な負担の軽減などにおいて鍵となる役割を果たす見込みだ」と述べました。

パウエル氏は、金利上昇やバランスシートの縮小に向け安定軌道上にある金融政策を引き継ぐことになります。ただFRB内では、インフレに対するアプローチ再考の必要性や、大規模な税制改革による経済への影響に関して意見対立が起きつつあります。

同氏は、金融危機後の一部規制の緩和を求めるトランプ政権からの要請にどこまで対応するか、かじ取りを迫られます。

トランプ政権の規制緩和要請に応じる可能性が、パウエル氏への最も厳しい反発を招いている。同氏は経験を積んだ経済学者ではなく、投資会社カーライル・グループの元幹部で、市場への理解の深さ故にFRB理事としての信頼を得てきました。

民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は「ウォール街の言うことを拒否できるFRB議長が必要なのであって、それはパウエル理事ではない」と主張しました。

 


 

ご感想

他の情報