米蒸留酒メーカー、EUへの出荷が増加-50%関税控え対応急ぐ
(VOVWORLD) -欧州連合(EU)による米国産ウイスキーへの関税賦課が現実味を帯びる中、米国の蒸留酒メーカーは、EU域内で直面し得る高関税に対応するため準備を急いでいます。
(写真:ロイター) |
EUは米国産ウイスキーについて、4月1日から50%の関税を課す方針です。この状況に対処するため一部の米蒸留酒メーカーは、4月1日より前にEUに可能な限り多くの製品を輸送すべく取り組んでいます。EUは米蒸留酒業界にとって主要な輸出市場です。
シカゴのコーヴァル(2008年創業)も出荷を増やしている蒸留酒メーカーの一つです。共同創業者のソナト・バーネカー・ハート氏は、流通業者を安心させたいとしたほか、価格を安定させ、競合他社に先んじて棚のスペースを確保することが狙いだと話します。
「国外の流通業者と協力し、市場にとどまりたいとのわれわれの考えについて一定の理解を得られるよう取り組んでいる。またこの嵐を乗り切るため、より多くの製品を出荷している」と述べました。
50%のウイスキー関税は、第1次トランプ政権時から継続している鉄鋼・アルミ関税へのEUの報復措置の一環です。トランプ大統領は13日午前、自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に投稿し、EUが米国産ウイスキーへの50%の関税を撤廃しなければ、欧州産のワイン、シャンパン、その他のアルコール飲料に200%の関税を課すと脅しました。トランプ氏は「これは米国のワイン、シャンパン業界にとって素晴らしいことだ」と投稿しました。ただシャンパンは定義上、フランスのシャンパーニュ地方で生産されたものに限定されます。(bloomberg.co.jp)