(VOVWORLD) -欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会は18日、再生可能エネルギーの導入目標を2030年までに40%から45%へ引き上げることを目指し、2100億ユーロ(約28兆円)の投資を行うと明らかにしました。ロシア産エネルギーから脱却するための取り組みの一環としています。
(写真:AFP/TTXVN) |
フォンデアライエン欧州委員長は記者団に対し、EUの脱炭素を目指した「欧州グリーンディール」の速度を変えるものだと説明しました。EUがロシア産エネルギーから可能な限り早期に独立することを確実にするため、野望を別の水準にしたと述べました。
欧州委員会の提案によれば、EUは全体の再生可能エネルギーの発電能力を30年までに1236ギガワットに引き上げます。太陽光やバイオメタンといった発電を大きく増やすほか、欧州の重工業の電化を加速させるといいます。
フォンデアライエン氏は計画の一環として、再生可能エネルギーのインフラの認可についてスピードアップを約束しました。ウィンドファーム(集合型風力発電所)の許可を得るのに現在は最長で6~9年かかっていますが、これを1年に短縮します。
EUの計画では、太陽光発電の能力を25年までにほぼ倍増させ、供給量を320ギガワット超とするほか、30年までに計600ギガワットとします。一部の建物について屋根に太陽光パネルを設置することを段階的に義務付ける措置などを提案しています。
追加の太陽光の発電能力により、27年までに年間90億立方メートル分の天然ガスの消費と置き換えられるようになる見通しです。
フォンデアライエン氏は、ロシアのプーチン大統領による戦争が世界のエネルギー市場に大きな混乱を引き起こしているのを目撃していると指摘しました。ロシアへの依存はEUを脆弱(ぜいじゃく)にするため、依存を終わらせることが必要不可欠だとの見方を示しました。(CNN)