長崎への原爆投下から79年 「長崎を最後の被爆地に」

(VOVWORLD) - 長崎に原爆が投下されて9日で79年です。国際情勢が緊迫化し、核兵器の脅威が高まる中、被爆地・長崎は「長崎を最後の被爆地に」という願いを国内外に発信する1日となります。
長崎への原爆投下から79年 「長崎を最後の被爆地に」 - ảnh 12024年8月9日、原爆投下から79年となり、長崎市の平和公園で営まれた「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」(写真:Japan Times)

一方、長崎市はことしの平和祈念式典で、イスラエルの駐日大使を招待しておらず、これに対し各国の駐日大使らが式典への参加見合わせを表明する事態となっています。

長崎に原爆が投下されてから79年となる9日、長崎市の平和公園では、午前10時45分から平和祈念式典が行われ、この1年間に亡くなった被爆者などあわせて3200人の名前が書き加えられた19万8785人の原爆死没者名簿が「奉安箱」に納められます。

そして、原爆がさく裂した時刻の午前11時2分に黙とうをささげ、犠牲者を追悼します。

長崎市の鈴木市長は、式典でロシアによるウクライナへの軍事侵攻や緊迫する中東情勢に触れて核兵器の脅威が高まっていることに強い危機感を示します。

その上で、核保有国や核の傘のもとにいる国の指導者に向けて、外交による平和的な解決への道を探るよう求めます。

ことしの式典は被爆者や岸田総理大臣のほか、各国の代表などが参加しますが、長崎市はイスラム組織ハマスと戦闘を続けるイスラエルの駐日大使を招待しませんでした。

これをめぐって、G7=主要7か国のうち、日本を除くアメリカやイギリスなど6か国とEU=欧州連合の東京に駐在する大使らが連名で懸念を示す書簡を長崎市の鈴木市長に送っていて、駐日大使らが式典への参加見合わせを表明する事態となっています。

鈴木市長は招待しなかった理由について、「政治的な理由で招待していないわけではなく、平穏かつ厳粛な雰囲気のもとで式典を円滑に実施したいという理由だ」と説明しています。

国際情勢が緊迫化し、核兵器の脅威が高まる中、9日、長崎は「長崎を最後の被爆地に」という願いを国内外に発信する1日となります。(NHK)

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