COP29 成果文書草案めぐり不満相次ぐ 各国に歩み寄り呼びかけ
(VOVWORLD) -アゼルバイジャンで開かれている気候変動対策を話し合う国連の会議、COP29では、21日に出された成果文書の草案をめぐって、各国から内容が不十分だとする不満が相次ぐ事態となり、予定された最終日を迎える中、国連のグテーレス事務総長は合意に向けて各国に歩み寄りを呼びかけました。
(写真:THX/TTXVN) |
アゼルバイジャンの首都バクーで開かれているCOP29では、途上国の気候変動対策を支援するための資金について、新たな目標額を決めることなどを目指しています。
21日に示された成果文書の草案では、先進国寄りと途上国寄りの対照的な2つの選択肢が示され、意見の隔たりを併記した形です。
しかも、いずれの選択肢でも、具体的な支援の金額は示されませんでした。
また、先進国側が主張してきた、途上国を含む各国が行う温室効果ガスの削減に向けた取り組みなどに関しても、踏み込んだ表現は見られず、双方から草案の内容が不十分だという不満が相次ぎました。
グアテマラの副天然資源・気候変動相は、NHKの取材に対し、「先進国はなかなか支援額の数字を出してくれない。交渉を始めるためには、金額の提示が必要だ」と述べ、合意には支援額について先進国側からの積極的な提案が必要だと訴えました。
一方、EU=ヨーロッパ連合の交渉担当者・フクストラ氏は21日の全体会合で、温室効果ガスの削減などに関する内容が乏しいと指摘し、「草案はバランスを欠き、実行不可能で受け入れがたい。申し訳ないが失望した。議長国にはもっとリーダーシップを発揮してほしい」と批判しました。(NHK)