ベトナムの軍事史を伝える最新博物館がハノイに開館 国防の歴史と独立闘争を後世に
(VOVWORLD) - ベトナムの軍事史と独立闘争を紹介する「ベトナム軍事歴史博物館」が11月1日、ハノイ市ナムトゥーリエム区のタンロン大通り沿いに開館しました。実使用面積約38.66ヘクタールを含む74ヘクタールの広大な敷地に建設された新施設は、研究や学習の場として、国内外の来館者を迎え入れています。
新築されたベトナム軍事歴史博物館 |
屋外広場の中心には、ホーチミン主席が1945年にベトナム民主共和国の独立を宣言したことを象徴する、高さ45メートルの五角星型「勝利の塔」がそびえ立ちます。エントランスホールには、かつてハノイの空で撃墜された航空機の残骸を展示しています。上部には平和を愛するベトナムの精神を表現した白鳩のモチーフが優美に配置されています。
15万点を超える収蔵品の中で、特に注目を集めているのが4点の国宝です。その中には、米軍機14機の撃墜を示す14個の星マークが刻まれた機体番号4324のMiG-21戦闘機と、英雄ファム・トゥアンが1972年12月27日夜にB-52戦略爆撃機を撃墜した機体番号5121のMiG-21戦闘機があります。残りの2点の国宝は1975年4月30日にサイゴン陥落時に独立宮殿の門を突き破った車体番号843のT-54B戦車、そして南部解放と国家統一を実現したホーチミン作戦の決意表明地図です。
これらの展示品は来館者に深い印象を与えています。
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「博物館には、他では見られない貴重な展示品が並んでいます。特に、T54戦車やMiG戦闘機は初めて目にしました」
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「博物館を通じて、ベトナム人民の戦いの壮大さを強く感じました。私自身、1972年12月にハノイで行われたアメリカ軍の空爆に対するベトナムの抵抗『ハノイ空のディエンビエンフー作戦』に参加し、バクニン省の地方部隊で活動しました。主にハノイの郊外ドンアイン県の住民をバクニン省へ安全に疎開させる任務を担っていました」
新築されたベトナム軍事歴史博物館の館内は、最新の設計によるもので、地上4階と地下1階で構成されています。展示空間は6つのテーマに分かれ、時系列でベトナムの発展段階を紹介しています。各テーマは緻密に設計され、歴史の全体像を生き生きと描き出しています。
展示システムにも最新技術を駆使しています。博物館広報教育部長のグエン・ティ・ラン・フォン中佐は次のように語りました。
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「ベトナム軍事歴史博物館は最新テクノロジーを駆使した展示で、来館者の理解を深めています。3Dマッピングや、検索画面、展示物の詳細解説など、歴史をより身近に感じられる工夫が随所に凝らされています。」
来館者は音声ガイドとQRコードシステムを利用して自由に展示を探索でき、歴史と現代が交差する空間を体験できます。また、60本を超えるビデオ動画を通じて、戦闘や作戦の様子、そしてベトナム軍の生活と戦闘精神を学ぶことができます。先ほどのフォン中佐はさらに次のように説明しました。
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「検索システムでは、来館者にベトナムの軍事史をより深く理解してもらえるために、各時代の戦闘や作戦を詳細に紹介しています。例えば1968年のテト攻勢では、映像、実物展示、記録写真を通じて、その歴史的瞬間を生き生きと再現しています」
最新の展示技術により、来館者に臨場感あふれる、心に響く展示体験を提供していると評されています。
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「テクノロジーを活用した視覚的展示は、特に若い世代に歴史を分かりやすく伝える新しいアプローチとして高く評価されています」
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「現代ベトナムの軍事戦略を研究する私にとって、このような展示は、ベトナムの文化と歴史を深く理解する上で不可欠な役割を果たしています」
ベトナム軍事歴史博物館は、ベトナム人民軍の多大な貢献を示すとともに、ベトナム民族が千年にわたって築き上げてきた国防の伝統への誇りを呼び覚ます、重要な文化施設として位置づけられています。