(VOVWORLD) -中部クアンナム省ホイアン町にある大工の村キムボン(KimBong)村はおよそ500年の歴史を誇っています。村の伝統的職業の維持に功労をあげた人を語るとき、フィン・リーさんを抜きに語ることは出来ません。
キンボン村の大工は15世紀末に始まったと伝えられていますが、18世紀までに盛んに発展しました。当時、多くの大工職人は、ホイアン旧市街の建築郡に大きな貢献をしていました。今日でも、ホイアン旧市街にある旧家やお寺、会館などの木造建物は昔の巧みの技といわれる彫刻を保っています。
フィンリーさん |
フィンリーさんは大工一家の12代目の職人です。彼の話によりますと、幼い頃から、木彫り模様が好きであったため、彫刻の方法を研究しました。そして、父親から方法を教わったそうです。手先の器用さで、フィンリーさんは木彫りの美的要素を迅速に把握し、優れた職人になりました。彼は、模様が複雑な古い集会所やお寺の修復を頼まれるようになりました。1992年に、フィンリーさんは、多くの建築が深刻な状態のグバン会館の修復を実現したときに、会館の昔のままの建築様式を維持する為に尽力してきました。フィンリーさんの話です。
(テープ)
「建築物の美しさを昔のままの状態で保つ為に、工夫を凝らして仕事をしなければなりません。この仕事は想像力の豊かさが求めていますよ。僕は、これまでに、クアンナム省と幾つかの地方にある多くのお寺や集会所を修復しました。」
ホイアン旧市街にあるカウ寺の屋根 |
このように語ったフィンリーさんは、価値が高い数多くの建築物の修復と復元作業に参加したと明らかにしました。例えば、ダナン市にあるタムタイ寺、クアンナム省にあるタンキット集会所、カウ寺のバックデエ木像など複雑な彫刻技術と多くの力を求める有名な集会所やお寺などだそうです。さらに、彼はホイアン町にある幾つかの旧家を原状回復しました。それだけでなく、彼は、ホイアン町とダナン市にある博物館に小船の模型を作ったということです。
その一方で、大工職人のフィンリーさんは常にキムボン村の大工の維持と発展について考えています。1996年に、彼は、現地に住む30人の青年に対し初の大工教室を行いました。フィンリーさんの話です。
(テープ)
「3年間にわたって大工教室を行いました。この教室に参加して、卒業した大工職人は、AからZまでの木工製品、つまり、木工製品に適した木を選定するために山へ行き、伐採、製材から全ての工程を担当することが出来ます。」
これまでに、彼は、100人の青年に大工を教えました。その中に、多くの人は熟練職人になり、大工工房を開いています。大工職人のフィンリーさんについて、村人の一人が次のように明らかにしています。
(テープ)
「フィンリーさんは、ムボン村の伝統的大工職業の維持の発展に大きな貢献をした人だと思います。彼は、この職業のためにいつも全力を尽くしています。」
キムボン大工村の発展とクアンナム省の古い建築物の復元に多大な貢献をしてきたフィンリーさんは2016年に美術手工分野における「人民の芸能人(Nghe nhan nhan dan)」という称号を授与されました。