ベトナムの少数民族エデ族の衣装
ベトナムには54の民族が共存しています。それぞれの民族は独特な衣装を持っています。民族衣装は、経済、文化、社会の発展を示すだけでなく、その民族の習慣や生活、審美、文化を表わしています。ベトナム中部の西地域に住むエデ族は長年にわたって、独特な文化を形成してきました。多くの文化研究者は、物質的にもと精神的な面でも、エデ族の衣装は、芸術、美術及び表情があると評価しています。エデ族の女性は、濃紺の手織り木綿のボートネック長袖シャツを着用します。そして、かかとまでのロングスカートを巻きます。エデ族の女性が歩くとスカートについて飾り糸が軽く揺れて、とても可愛く見えます。一方、エデ族の男性は、前掛けのような布とVネック長袖シャツを着用します。男性のシャツは女性より長めです。ティグェン(Tay Nguyen)大学のトゥヌン・ズオンズモル民族学博士は次のように明らかにしています。
「エデ族の男性は、Vネックの長袖を着用します。男性のシャツと女性のシャツの違いは男性は胸の部分に赤い布が縫いつけられていることです」
トゥヌン・ズオンズモル民族学博士はこのように語りました。
しかし、ブオン・メ・トート(Buon Me Thuat)市の職人イゾアン・エヌオイさんは昔のエデ族の衣装について次のように語っています。
「昔の伝統的衣装は貧富の差によって分別がありました。貧しい人は、胸の部分に赤い布がないノースリーブを着用します。逆に、お金持ちの人は胸部分に赤い布を当てて、模様のある長袖シャツを着用しました」
イゾアン・エヌオイさんはこのように語りました。
濃紺の布地に赤い布をつけることは、エデ族の衣装の特色を作り出しています。種類は多くないものの、エデ族の服装は表現スタイルが多様です。この点について、ティグェン(Tay Nguyen)大学のトゥヌン・ズオンズモル民族学博士は次のように明らかにしています。
「エデ族の伝統衣装は2種類あります。一つは労働生産用や日常生活に用いられています。もう一つは、祭り向けのハレ着です。これは、エデ族ならではの衣服です」
トゥヌン・ズオンズモル民族学博士はこのように語りました。他方、男性と女性の衣服の模様は基本的に同じです。
縁飾